家のリフォームを始めた我家。
天井や壁にペンキを塗るためには家具を移動しなければなりませんが、
そのためには家具の中身を空けて軽くしなければならないことも。
そのついでに、近い将来の引越しに備えて、不要品はできるだけ処分することにしました。
さて、家具を移動中に出てきたのが、オットーが描いたイラストをプリントしたジグソーパズルです。
今から6年前に、60歳になったのを機に勤めていたアート・スタジオを辞めて、自営のイラストレーターに戻ったオットー。
ノルウェーの教育玩具メーカーから直接仕事をいただけることになり、その後は先月リタイヤするまでの6年間、
ず~~~っとジグソーパズルのイラストを描いてきました。
メーカーの社長さんは、パズルが商品として完成すると、何枚分かをまとめて送ってくれまして、それが溜まっていたんです。
オットーはすべてのイラストのデジタル・コピーを保存してあるから、パズルは別に取っておかなくていいと言うので、
私が気に入っている何枚かを手元に残し、残りは小学校で教師のアシスタントをしている義妹にあげることにしました。
ただこのジグソーパズル、印刷後はオットーのイラストよりずっと暗めになっているのが不満・・・
だってほら、ご覧くださいな。
下左がオットーのイラストのデジタル・コピー、右が実際のジグソーパズルの、私が撮った写真です。
ね~、印刷後は色彩のトーンが全然違うでしょう!? そういう好みなのかな・・・
私が特に気に入っているのは、上の熱帯雨林のと、下の笑う家畜その他のイラストです。
パズルはオットーの努力の結晶ですから、義妹にあげてしまう前に、全部を並べて写真を撮りました。
オットーが好む題材は、動物や風景。人は苦手だったので、ほとんど受注しませんでした。
発注元が「こんな感じのイラストが欲しい」と言い、オットーがスケッチを作成し、OKが出たらそれをトレースし、色づけをします。
ひとつ仕上げるのにかかる時間は、最初から最後までで、平均6週間くらいでした。
発注元の社長さんが古風な方で、コンピューターのプログラムを使ったものではない昔ながらの手描きを好む方だったので、全て手描きです。
(完成したイラストをスキャンし先方に送った後だけは、微妙な修正にコンピューターを使いましたが。)
私たちの生活を支えてくれた、有り難~いパズル。
中には2、あるいは4分割できるタイプのパズルも。
こうして並べてみると、なかなかに見応えがありますね~
美術の才能がある夫と、文章の才能がある娘と、・・・ ・・・ 何もない私 ・・・
オットーの職歴にも書きましたが、景気に真先に影響されそうな職種でありながら、
リタイヤするまでアート関係の仕事を続けてこられたのは、本当に幸運だったと思っています。
やはりこれは、今のオットーと同じ66歳で亡くなってしまった私の父が、守ってくれていたのではないかと。
母も一昨年亡くなりましたから、今頃は二人、あの世で一緒にのんびりしていることでしょう。
お父さんお母さん、本当にありがとう。
これからも私たちを、空から見守っていてくださいね・・・