義母(97歳)は、一昨年の10月半ばから、住み込み介護ヘルパーさんに入ってもらっています。先月
にも書いた通り、今月から介護サービス費用値上がりの通知が届いていました。
幸い10%までは値上げされませんでしたが、今月からのサービス費用は、
週1775ポンド ≒ 33万7千円
と、なりました ・・・ ・・・ ・・・!
それでも義母が、良心的で有能なヘルパーさんによって、でき得る限りの手厚い介護を受けているなら、まだいいのですよ。
でも実際は、その真逆。 
じつは現在使っている介護サービス事業所、そうですね、「ブルーベル・ケア」(仮名・当時)とでもしておきましょうか、は、
私が薦めたんです。住み込み介護をしていた私の最後の顧客さんだったベティーさんが、私の辞職と期を同じくして
私が所属していた事業所との契約を終了し、代わりに使い始めた事業所でしたが、当時は本当に良かったんです。
ヘルパーさんが交代する際は、次のヘルパーさんのプロフィールをプリントアウトした紙を、
前もって郵送あるいは持参してくれたりして。
高齢の顧客さんにはコンピューターもインターネットも使わない方が多いですからね。
(私は住み込みを辞めたあともベティーさんをときどき訪問していたので、ベティーさんから直接話を聞きました。)
ケア・マネージャーのアダムさん(仮名)も、定期的にベティーさんを訪問したり、あるいは電話で、
「介護サービスはうまく行っているか、改善を希望する点はあるか」 などと訊いてくれたりするそうでした。
それで私も、義母に住み込み介護が必要になったとき、ブルーベル・ケアを推したんです。
ところが、ところが!
義母の住み込み介護が始まってからしばらくして、ブルーベル・ケアが、全国的に展開している
大手の介護サービス事業所に吸収され、 「ドクダミ・ケア」(仮名)になってしまったんです。
その後サービスの質は、どんどん低下。
もう誰もオフィスから訪問してくることはないし、それどころか、電話で
「介護サービスはどうですか、うまく行っていますか?」 なんて訊いてくることもなし。
長期間住み込んでくれられるヘルパーさんをあてがってくれるのは有難いですが、それだけでした。
アダムさんも、ドクダミ・ケアになって間もなく、退所してしまったようです。

そして、現在義母の介護をしているヘルパーさんなんですが。
仮に ベサニーさんと呼ぶことにしましょう。
40歳くらいの黒人女性で、義母のところには、去年の9月からだから、もう半年も、
住み込んでくれています。
その間お休みを取ったのは、1月末に10日ほどだけで、その間は代わりのヘルパーさんがカバーしてくれました。
ベサニーさん、最初はまぁいいヘルパーさんだと思っていたんですよ。
掃除はあまり行き届いていないし(トイレに汚れがついていても気づかない?とか)、
買物リストをお願いしても、オットーかジェイン(義妹)が買物を届けたあとで、
「あ、あれも必要でした!」 なんて申告漏れがあったりはしましたけどね。
でも、ベサニーさん、義母の住み込みに慣れ過ぎてきちゃったのか?
そのうち、それはちょっと・・・と思うような失敗をするようになりました。たとえば、
昨秋、義母のガーデナーが来ることを伝えてあったにもかかわらず、ガーデナーが玄関ベルを押してもベサニーさんが
応答しなかったので、ガーデナーは裏庭に入れず、前庭だけで仕事をして帰らなければならなかった。でもガーデナーは
義母の庭のために時間を空けていたのだから、前庭と裏庭分の時給を払わなければならなかった。
(ベサニーさん、ガーデナーの訪問を忘れていた?それとも巨大なヘッドホン(後述)をしていて玄関ベルが聞こえなかった?)
オットーは、義母や義母の家のメンテナンス関係のアポを取った際は、必ずベサニーさんに伝えています。
さてある日、ウィンドウ・クリーナーが 「窓のクリーニングの依頼を受けている」 と、玄関にやって来ました。
オットーからは何も聞いていなかったものの、ベサニーさんは、オットーが伝え忘れたものと解釈し、
クリーニングをしてもらいました。15ポンドの料金の支払いの段階になって、ベサニーさんは小口現金から、
20ポンド札を出しました。が、クリーナーさんは、「あいにくお釣りがないので、今度通りかかったときでいい」 と言って、
帰っていきました。
しかし!ウィンドウ・クリーナーは、頼んでいなかったんです。義母宅の窓は、まぁ我家のもなんですが、
倹約のためこの私が、長柄つきのそれ専用のモップで、やっていますから。
ベサニーさんには、「何か疑問があったらいつでも電話して」 と、オットーの携帯番号を渡してあります。
なぜ、電話して、訊いてくれなかったのか・・・ 
幸いこのウィンドウ・クリーナーさんは本物でしたが、日本と同様、イギリスでも高齢者をカモにして
法外な料金をふっかける悪質な業者が横行しているんですよ。それなのに・・・
バカなの?
と、思いましたね。
ちなみにその後、オットーが義母の隣人と話したところ、謎が解けました。
クリーニングを依頼していたのは隣人だったのに、クリーナーさんが住所を間違えて、
義母の家の窓を掃除してしまったのでした。なので結果的に義母は、
無料で窓を掃除してもらえたことになり、損はないうえ得をしましたけれどね。
義母は手指の爪も足指の爪も、鉤形に曲がるほどに伸びて変形していました。
なので先月半ばに、爪切り施術者さんに、訪問施術をお願いしていたんです。
○○日の午後3時ということで、もちろんベサニーさんにも伝え、キッチンにあるカレンダーにも記入してありました。
義母は、「爪が伸び過ぎて不自由だし痛い」 と文句を言うくせに、分厚い足指の爪はともかく
手指の爪すら、オットーはおろか実の娘のジェインにすら、切らせようとはしなくて。
それで専門家に頼むことになったのですが、義母が施術を拒否するかもしれないので、
当日はサポートのためにオットーが、予約時間の少し前に、義母宅を訪れたんです。
ところが、玄関ベルを押しても、応答なし。
合鍵を持っていたオットーは、それで開錠して、義母の寝室へ行きました。
義母の寝室とベサニーさんの寝室は隣り合わせで、ベサニーさんの寝室のドアが大きく開いていたので
意図せずとも見えてしまったそうですが、ベサニーさんはなんと、巨大なヘッドホンを両耳に当て、
パジャマのままベッドに寝転んでいたそうです。
いったい、何考えてんだぁ~~~っ!?

巨大なヘッドホンは、以前から気になっていたんですよ。
オットーが義母の買物を届けたとき、ベサニーさんにもその日の午前中に買物を届けることを
知らせてあったにもかかわらず、玄関ベルを押しても応答がなく、合鍵で入って買物をキッチンに
運び込んだら、ベサニーさんはオットーに背を向けた位置で、洗い物をしていたそうです。
大きく音漏れがしている、巨大なヘッドホンを付けた状態で。
そのために、玄関ベルが聞こえなかったんでしょうね。
黙っているのも気が引けたので、オットーがベサニーさんに近づき顔の前で手を振ったら、
ようやく気づき、びっくりして飛び上がったそうです。
でも玄関ベル(決して小さくはないピンポーン!です)すら聞こえないとしたら、
義母がよろよろとベッドを出たとしても、あるいは転倒したとしても、聞こえないのでは!?
住み込み介護ヘルパーさんは一日2時間の休憩が許されているので、
ベサニーさんは休憩中だったのかもしれない。
最大限好意的に解釈すれば、そうなります。
そう思ってオットーは、そのときは何も言わなかったそうです。
でも、爪切り施術者のアポがあったにもかかわらず、ベサニーさんが自室でリラックスしていたのは、
到底受け入れられません。
私はその話を聞いて以来、オットーに、介護サービス事業所を替えるよう、強く勧めてきました。
週1650ポンド≒31万円(先月までの費用です)も払っているのに、こんなお粗末なサービスなんて、
ふざけんな~っ! やってられんわっ!

そんな私の努力が実り?義妹のジェインも賛成してくれたので、来週早々にはドクダミ・ケアに、
介護サービス契約の終了を通達できそうです。
私も一緒にあれこれリサーチしたのですが、幸いドクダミ・ケアより費用は安く、でも信頼できそうな
サービス事業所が見つかったで、そちらに乗り換える予定です。
ベサニーさんが荷物をまとめて義母宅を去る日が、
今から待ち遠しい~! 