一週間の住み込みを終えて帰宅してから、早や一週間!
灰色空から時折雨が降り出す、イギリスの秋らしい毎日が続いています・・・
風が強い日も多くて、雨の合間に首をすくめるようにして散歩に出たり。
紅葉ではなく黄葉が多い中、鮮やかな赤い葉を見つけると、つい見惚れてしまいます
24日(日)から始まるはずだった住み込みが延期になったので、ちまちまとオンライン・トレーニングを進めています。
今やっているのは、CARE CERTIFICATE のコース。
私は英語を読むのも書くのも遅いので一章に丸一日かかりますが(呆)、それでもようやく、残りあとふたつになりました!
そうそうオンライン・トレーニングは7月に雇用されたグロスターの会社のものと9月に再雇用されたウスターの会社のものを同時にやっているので、
それで余計に時間がかかっているのでした。ふたつの会社は、内容は同じだけれど別のオンライン・トレーニングを採用しています。
真面目な私はちゃんとそれぞれで内容を読み、メモを取り・・・しているので、ほんと時間がかかるのです。
各章の最後にテストがあり、全問に正解しないと先に進めません。
私が21年前にサポート・ワーカーとしてケア業界に入った頃は適当だったトレーニングも、今ではかなりきちんとしているみたいです。
ソーシャル&ヘルスケアを提供する仕事に就く人は、皆オンラインでこの CARE CERTIFICATE を学習する義務があるそうです。
勉強嫌いの私なのに、このトレーニングは不思議と嫌になっていないのは、意外な驚き。
これまで介護の仕事を続けてきた中で、モヤモヤとしていた感覚がきちんと説明されているのが新鮮なのかも。
CARE CERTIFICATE が終わってもまだ個別の内容の詳しいコース学習は続きますが、とりあえずこれを、
来週の住み込みが始まるまでに終えるのが目標です!
(住み込みが始まるのは11月5日金曜日=あと一週間先だから、たぶん大丈夫なはず。)
トレーニングにより知識を得た私は、パットさん宅で気になったことをマネージャーにメールしました。
ひとつは、食卓の椅子です。パットさんは朝食をこの椅子で取られるんですが、この椅子に難儀しました。
パットさんが一度この椅子に腰掛けてしまうと、椅子の細い足がカーペットに食い込んで、
椅子をじゅうぶんテーブルに近づけられないんです。でもパットさんはずっとそうしてきたものか、
斜め座りでテーブルから少し離れていても気にせず朝食を食べ始めて、服や床にこぼして・・・。
三脚あるうち、せめてパットさんが朝食を取るのに座る椅子だけでもキャスター付きのものにしたら、便利だろうと思いました。
(床のカーペット、薄手に見えますが結構毛足が長いんです。)
もうひとつ気になったのが、食品の保存についてです。私がパットさん宅に入ったのは10月15日でしたが、冷蔵庫には、
封を切られたカートン入りのカスタードが保存されていました。でも賞味期限が、9月末・・・
このカスタードは冷凍されていたのを解凍したものなのでしょうか?
開封箇所が開けっ放しなのも気になりました。ちゃんと閉じてラップか何かで封をしておかないと乾燥してしまうし、汚染されるかもしれません。
私の前週に住み込んでいたミシェルが開封したもの?あるいはその前任者?いつ開封されたものなのか、これではまったくわかりません。
私は病院で10年半働きましたが、病棟のキッチンの冷蔵庫の内容物は、ラップや袋で封をし開封日を明記していないと、キッチン担当者に
容赦なく棄てられました。私もそうする習慣がついてしまったので、下の画像のようにしないと落ち着かないのです。
(パットさんの犬は、一日おきに夕食にチキンをもらいます。ラッキーな犬!)
以上2点が気になったので、マネージャーにメールしておきました。これで私の責任は果たしたことになります。
あとはマネージャーに煮て食うなり焼いて食うなり(否、食べはしませんが)好きにしてもらいましょう。
『口うるさいBBA』と思われ煙たがられるなら、それで結構。職場は社交クラブじゃありませんし。
顧客さんへのケア・サービス向上のため、これからは思ったことは何でも言わせてもらうことにします。
私と交代でパットさんの住み込みに戻ったミシェルが夜眠れているか心配だったので、水曜日の午後に電話してみました。
するとパットさんは「相変わらず毎晩3回以上起きるし、昨夜は6回起きた」・・・。
私が先週の木曜日に採取を介助した尿検査の結果は、陰性。感染症が原因での頻尿ではなかったようです。
「あと2晩だから、頑張って!」とミシェルを励まして通話を終えました。
ところが昨日(木曜日)の午後7時過ぎ、ミシェルから電話がありまして。
パットさんが2晩続けて6回も起きたため、シェルは2晩続けて一睡もできなかったそうです。
ミシェルはその原因は、ミシェルのあとに誰が住み込みに来るのかまだ知らされていないことにあるのでは?と
言っていました。誰が来るのかわからないという不安が、パットさんの頻尿を誘発しているのでは?と。
しかも昨日はパットさん、人が変わったかのようにミシェルを口汚く罵ったそう・・・
あまりにも普段のパットさんらしくないので、ミシェルはマネージャーとパットさんの息子さん(近在)に電話し、
再度尿検査をしてもらえるよう頼んだそうです。
同時に、寝不足に加えて精神的苦痛も重なったミシェルは、介護業務の続行は危険と判断し、
「息子さんが到着したら帰宅する」と通告。
息子さんにパットさんを任せて、昨日の午後半ば、帰宅したそうです。
ミシェルは8月から定期的にパットさんの住み込み介護に入っていたそうですから、今週は本当に大変だったのでしょう。
住み込みを途中で放棄するって、かなり勇気が要ることだと思いますが、正しいことをしたと思います。
寝不足でフラフラなうえ精神的ダメージもひどい状態にあると、注意力が散漫になって集中できなくなり、誤りを犯す可能性が高くなります。
そうなって誰かが害を受けたり怪我をしたりする前に脱出するのは、正解だと思うんです。
もしミシェルが業務を続行して誤りを犯したら、マネージャーやパットさんの家族は、
「それほど疲れ切っていたなら、なぜ業務を続けた?」とミシェルを責めないとも限りませんしね。
ちょっと大変だと「いち抜けた~!」する私と違って頑張り屋のミシェルなのに、そのミシェルが業務続行不能になったなんて・・・
「よく頑張ったしパットさん宅を離れたのは正しかったよ、今夜はよく眠ってね!」と言って通話を終えました。
というわけで、昨夜は息子さんが、パットさん宅で一晩を過ごしたようです。
どんな一晩だったのかな・・・?
パットさんご自身が102歳なので、息子さんとはいえもう74歳。
ミシェルの前でマネージャーと電話会話していた息子さんは、「母親に時間を取られて自分の生活ができない」と
苦情を言っていたそうです。その気持ちもわかるんですよ?今週は学期中休みなので、息子さんはお孫さんたちを預かっている
そうですから。仕事をリタイヤして余生を楽しみたい74歳なのに、ゆっくりそれができないと・・・。
でも介護ヘルパーも、ロボットではなく人間ですから。眠れないのは困るし、口汚い暴言を吐かれるのも嫌です。
今日の午前中には、ミシェルのあとに予定されていたヘルパーさんが入ったはず。
そのヘルパーさんがあまり苦労しないよう、祈るのみです。
誰にも避けられない、『加齢』と『老い』。
あくまで個人的意見ですが、やはり私は、自分で自分の世話ができなくなったり認知症になったりしたら、
長生きはしたくないです・・・