ブログの更新が滞りがちになっておりますが、これはひとえに 『るろうに剣心』 の所為でござる。
2012年の実写版映画をDVDで見て、とぉ~っても遅ればせながら、ファンになってしまいました
原作のマンガの連載が始まったのが1994年(21年前!)で、終わったのが1999年(16年前)ですか ・・・ 私がイギリスに来てからだから、全然知らなかったのも無理はない。 当時はネットも、我家には普及していなかったし。 私は育児で忙しかったし。
これほど面白いマンガを週一のペースでちょっとずつしか読めなかった当時の読者は、一日千秋の思いで次週号を待ったことでしょうね。 手に汗にぎる展開で 《つづく》 だった時は、特に。 そうれを思うと、今さらファンになった私はラッキーかも。
DVD(2012年の実写版映画の 『るろうに剣心』)が面白かったのですっかりハマってしまい、YouTube でTVアニメ版を最初から最後まで見ました。
全部で94話。 局の都合か何かで放映されなかったという第95話も、見ることができました。 TVアニメ版、大部分はよかったです。 最初の“東京編”にときどき気の抜けた話があると思ったら、原作にはないTVアニメ用のオリジナル・ストーリーでした。 (各話のあらすじはこちら。 ところでこのラスト・シーンという3分弱のアニメは何なんでしょうね。 どこから来たのかな? 私がまだ見ていない “新京都編” かしらん?? ちなみに “新京都編” の感想は、コチラがとても参考になりました。 う~ん、“新京都編” は、見なくていいかも。)
中盤の“京都編”はしっかり時間をかけて展開し、とても見ごたえがありました。 ところが63話以降は、面白味に欠ける生煮えのような話ばかり。 最後の風水のエピソードときたら、訳がわからない、しょーもないもの。 しかもあんなグダグダのエピソードをもってTVアニメを完結してしまったとは・・・ 剣心と薫、それから仲間たちの将来を示唆するものが何もないとは・・・ 原作の作者が創造したキャラクターや時代や舞台設定を拝借したのだから、あんな終わり方は失礼極まりない。 あれは原作に対する冒涜です! 原作のファンの人たち、それは怒っただろうなぁ。 せめて95話は、最低限の礼儀として放映するべきでした。 95話は、最終回にはそれなりにふさわしいものだったのだから。
・・・どうも面白くないと思ったら、63話以降はすべて、TVアニメのオリジナル・ストーリーだったんですね。 納得。
将来またアニメ版を見るとしても、京都編の終わりまでしか見ないようにしようっと。 (注: 下 ↓ の3カットは、すべて同一人物です ) ヒーローというと 「長身痩躯」 が定番だけれど、剣心は 「短身痩躯」 とユニーク
ほんと、京都編 ↓ までは良かったんです じっくりゆっくり話が進んで、見ごたえがありました。 でも風水のエピソード ↓ ときたら・・・
面白くなさすぎて、目が点になりました。
続けてOVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)版の 『追憶編』 と 『星霜編』 も見ました。 『追憶編』 はTVアニメでは描かれなかった剣心の過去――暗殺者・人斬り抜刀斎としての日々や不殺(ころさず)の誓いを立てるようになった経緯――を丁寧に見せてくれます。
OVAは製作陣がTV版と異なるため、絵柄が原作や原作に近かったTVアニメ版とかなり異なり、見る側の好みが分かれるところ。 下左はOVA本編よりずっと綺麗な絵柄だから、ポスターかな?
あの剣心が、こんなにも辛く悲しい過去を秘めていたとは・・・・・ なるほど、午後7時台という子供向けアニメの時間帯に放映するのは難しかったかも。 落ち着いた絵柄は話のトーンにそれなりに合っていて、私は 『追憶編』 では受け入れられました。
OVA第2弾の 『星霜編』。 原作終了時から十数年後の設定で、剣心と出会ってからの日々を薫が回想します。 原作にはあれどTVアニメにはならなかった “人誅編” も、さらっと描かれています。
剣心と薫の間に生まれた剣路がカワイイ 原作は 「幸せな三人家族」 の明るいトーンで終わるんですが・・・
『星霜編』 では原作にないオリジナルの展開が続きます。 立派な男に成長した弥彦と、親に反発して比古清十郎の元に押しかけ弟子入りした剣路の対決は、それなりに面白い。
でも剣心が難病(梅毒という説あり)にかかり、「あなたが(贖罪のため)遠くに行ってしまっていても、あなたと同じ苦しみを分かち合いたい」と薫に乞われた剣心は薫に難病をうつしてやり、その結果二人とも衰えていき、そんな体で大陸に渡っていた剣心は帰りの船の中で嵐に遭って海に投げ出され、助かったものの記憶をなくし、辛くも大陸で馬賊(?)になっていた佐之助に救われて日本行きの船に乗せてもらい、一人でふらふらと家路につき、予感があってよろよろと家から出てきた薫と再会し、薫の膝枕で永遠の眠りにつく・・・・・ あの哀しすぎる最期は何っ??? 私には到底受け入れられませんでした。
『星霜編』 の評価は 「名作。すばらしい。」 というものと、私のように 「暗すぎる。哀しすぎる。剣心と薫らしくない。」 というものに分かれているようです。 でも・・・
こんなに明るいトーン ↓ で始まった原作なのに、あんなに ↑ 切なく哀しいラストはありえない・・・ あんなにやつれてボロボロになった剣心(と薫)なんて見たくない・・・ と私は思う! だから 『星霜編』 は “別次元の剣心の話” と、私は思うことにします。 ついでながら、剣心の半生に興味ある方はコチラをどうぞ。 とてもわかりやすくまとめられています。
原作は、こんな感じ に明るいトーンを保ったまま終わります。 やっぱり私はこっちの方がいい!!
ここだけの話ですが、オンラインで原作のマンガを読めるサイトを見つけまして、現在拾い読みしています。 でも残念ながら、英語版。 さすが大人気アニメですね。 YouTube にも英語や他言語の字幕つきのアニメ版や実写映画版がアップされているところをみると、海外にもファンが多いようです。 スペイン人の有資格ナースのマルコス(仮名)が Anime ファンなので 『剣心』 を知っているか訊いてみたところ、「ずっと前に見たよ。クラシックな傑作だよね」 とのことでした。
でも私はやっぱり原作を、日本語で、読んでみたいな。 4月に日本に行ったら、完全版(アマゾンで¥27158)とは言わないけれど、文庫版全14巻セット(¥10372)を、大人買いしちゃおうかな ・・・?
あ~あ、この歳 (もうすぐ53、知っとるケのケ♪) になってマンガに入れあげるとは思わなかったわぁ・・・ (呆・・・)