(“Long Way Home” 我家への長い道 ・・・ なんて映画が昔あったような気が・・・)
日本時間で3月18日(日)午前6時45分立川発のリムジンバスで成田空港に向け出発した私。
今回のフライトは午前11時25分発のKLMで、日本時間で同日午後11時15分(現地時間同日午後3時15分)の定刻にアムステルダムのスキポール空港に到着しました。ところがここで、問題発生。
アムステルダムからブリストルへの接続便が、キャンセルになっていたんです! 初めてです、こんなこと。
KLMのカウンターに行ったら、イギリス側の降雪のためキャンセルされたとのこと。私は翌日午前10時50分の便に振り替えられるそうです。アムステルダムで一晩を過ごさなければならなくなったため、「お金かホテルか」を選ぶよう言われた私。もちろんホテルを選びました。自分でホテルを探すなんて嫌でしたから。アムステルダムは全然知らないし、寝不足でもあったし。
予期せぬ一泊に必要な券を3枚もらったので、ホテルに食事がつかなかった場合を考えて空港で使える€10券(48時間有効)でフィッシュ・バーガー(ポテトとコーラつき)を買い、外へ出てホテルへのシャトルバスを待ちました。このときの外気温は2℃で、私は薄~いレインコートしか持っていなかったんですよね、機内では厚いのは必要ないと思ったから。なので外は寒かった~風もあったし。 シャトルバスはなかなか来なくて、後で知ったんですが30分毎でした。
指定された Bastion Best Western Hotel まではバスで10分ほど。バスで隣に乗り合わせたまだ学生風の若い女の子は、ダブリンへの便がキャンセルになったと言っていました。そうしてホテルには、15人ほどの欠航便客が到着。渡された用紙に氏名その他を記入し、部屋へのキーカードをもらいました。ホテルの部屋に入ったのが、日本時間で出発翌日の19日午前1時15分(現地時間午後5時15分)頃。
私がもらった部屋はツインで十分広かったです。
バスもといシャワー・ルームも、これまで慣れてきた日本のホテルのユニットバスに比べたら贅沢な広さ。
周辺には他のホテルやオフィス・ビルや倉庫みたいな建物しかなく殺風景でした。位置を調べてみたら、街の中心部は空港の北側にありますが、このホテルは正反対の南にありました。
部屋にはコーヒーメーカーがありましたが、使用説明書も何もないし、器械に弱い私には(???)。こういう場面では常にオットーを頼ってきたツケがまわってきたわけです。ハンドルを上に上げたら上部手前部分が突出してきて穴が開きました。おそらく二つおいてあるコーヒーの素を入れる部分かと。コーヒーの素は容器の色が違うので濃度や風味が違うのかと思いグーグル翻訳してみましたが、ワケわからず。
ホイルの蓋を上向きにしてそのまま入れるのでは、明らかに、ない。穴の形から横にして入れてみたらフィットしました。後ろの容器に水を入れてコーヒーの素を入れた突出部分を押し戻したら、少ししてコーヒーが出てきました。よくやった、自分。
このホテルではエレベーターでも部屋のキーカードが要りました。エレベーターに乗っても、カードを挿入しないと行き先階のボタンを押しても動かないんです。部屋でも、入ってすぐにキーカードを部屋の電灯スィッチ脇のスロットに挿入しないと、電気がつかないしテレビも点きません。それを知らなかった私。シャワールームのスィッチを押しても電気がつかなかったので、フロントに聞きに行っちゃいました。 (普段安ホテルしか泊まらないことの弊害。)
ホテルの部屋でフィッシュバーガー他を食べちゃったけど夕食と朝食は付いているそうなので、話のタネに夕食に行ってみました。夕食は連絡通路で繋がっているすぐお隣のホテルでの、ビュッフェ・スタイル。品数はとても少なくて、串に刺さったチキンが唯一の肉ものだったような。あとはサラダ、フライドポテト、スープ2種とパン数種くらい。コーヒーすら置いてありませんでした。“コーヒーはお部屋のコーヒーメーカーでお願いします”と貼紙がしてあって。無料の夕食だからこんなものかな?
ちょっと困ったのは、アメニティー・グッズが貧しかったことです。私の洗面バッグはチェックインした大きいスーツケースに入っていたため、私が持っていたのは、ノートブックと機内用ネック・ピロー(首の回りに置く首枕)が入った小さめのバックパックと、成田で買ったお土産ものが入ったビニールバッグと、薄ーいコートのみ。
なのにシャワールームには、小さな丸い固形石鹼とシャンプーとプラスチックのコップがあるのみ。日本のホテルには基礎化粧品の小袋とかボディーシャンプーとかシャワーキャップとかまであったりするのになぁ。歯ブラシセットすらなくて、フロントにもらいに行くようでした。乗り継ぎ便が欠航になって仕方なく泊まりに来た客たちと知っていながら、ナゼに歯ブラシセットくらいすすんで提供しないのぉ?カウンターに歯ブラシセットがたくさん入った箱を置いて『ご自由にどうぞ』と書いておけばいいだけの話なのに・・・
ドライヤーもコードがタオルに触ってしまうという変な位置にあって(???)でした。どうしてあの位置でなければならなかったの?
シャワーヘッドも私の手が届かないくらい高い位置にあって、手に取るのに苦労しました。チェックアウト後の清掃の際には、シャワーヘッドは最下部に戻すことをデフォにすべきだと思う。下にあっても背が高い人は困らないけど、上にあったら私みたいに背が低い人は困るのだから!
一番欲しかったのはスリッパでした。床は板張りでしたがどれくらい掃除が行き届いているのかわからなかったので、結局靴を履きっぱなしでした。日本のホテルの使い捨てスリッパが恋しかった~
翌朝は軽く洗顔して、バックパックにいつも入っているハンドクリームを顔にのばしてごまかしました。朝食はなかなかよかったです。頼めば卵やベーコンなども料理してもらえるようでした。
パンを一枚とシリアルとヨーグルトをいただきました。ジャムとはちみつとピーナツバターとチョコレート・スプレッドはあったけど、私の好物のマーマレードがないのがちょっと悲しかったです。
日本時間で3月19日午後4時15分(現地時間同日午前8時45分)のシャトルバスで、ホテルから空港に戻りました。空港までの道は、ほんと殺風景。オフィスビルやホテルや道路があるのみで。
シャトルバスは大きくて、半分ほどしか座席が埋まっていませんでした。スキポール空港の、搭乗機への空中連絡通路を模した通路がカッコイイ
広~い空港でまずKLMのカスタマー・サービスを探しあてると、病院や銀行みたいに番号札を渡されました。電光掲示板に自分の番号が出現するのを、辛抱強く待ちます。サービス・カウンターは右手に3つ・左手に3つと計6つあるのに、実際係りの人がいるのは3つのみでした。
ようやく自分の番が来ましたが、ここで更なる問題が。①前日に言われていたこの日の10:50のフライトは、実はブリストルではなくバーミンガム空港行き。なぜならこの日のブリストル行きは全便がすでに満席だから。②10:50のバーミンガム行きもオーバーブッキングのためすでに満席なので、11:50のバーミンガム行きFlybe便になる。とのこと。
ばっ・・・バーミンガムって!ブリストルからかなり離れてるじゃん!!(今調べたら166km)私、車がブリストル空港にあるからブリストルに戻らなきゃならないんですけど!?でも「今日飛びたいならバーミンガムに行くしかない」とのこと。ブリストル行きを主張してアムステルダムのホテルでもう一泊するか、それともバーミンガムに飛んで列車でブリストルに移動するか。・・・洗面バッグなしのもう一泊、あんな辺鄙なところにあるホテルでのムダなもう一泊は考えられなかったので、バーミンガムに飛ぶことを選びました。ところが!プリントアウトをもらってFlybeのチェックイン・カウンターに行ったところ、「この便はオーバーブッキングのため満席なので乗れません」とふたたびカスタマー・サービスに戻るよう言われました。そこに戻る途中、自分が映画『ターミナル』でトム・ハンクスが演じた主人公(空港ターミナルで何年も暮らした男性)になったような錯覚に陥りました・・・・・
カスタマー・サービスでふたたび相談すると、今度は12:35発のバーミンガム行きKLM便をもらえました。係の男性、絶対に乗れるよう座席番号も入れてくれたので今度こそ大丈夫そう。バーミンガム到着はおそらく午後1時頃なので、バーミンガムからブリストルまでの列車時刻をチェック。
一度オランダに入国してしまったので、再度手荷物検査され、出国審査も通らなければなりません。でも日本は出国審査をセルフ・サービスでできる国のひとつだったので、やってみました、セルフ出国審査。パスポートをスキャンするとゲートが開き、向こう側のカウンターでパスポートにスタンプを押してもらうだけ。簡単でした ♪
飛行機での旅は、とにかく待つことが多いですね。気を長~くもって、ひたすら待つのです。
日本時間で3月19日午後10時(現地時間午後1時)頃、バーミンガム空港に到着。チェックインした大きなスーツケースを待ちましたが、出てきませんでした。ラッキー!実はそうなるよう願っていたんです。あの大きなスーツケースを持っての列車の旅はキツいので。前にも一度、たしかKLMで帰国したとき、チェックイン荷物が乗っていなくて宅配してもらったことがあったんです。KLMはチェックイン荷物の正確な搬送が苦手とみた。荷物は宅配をお願いして、連絡列車でそこからすぐの鉄道駅に移動。調べておいた列車とちょうどタイミングが合って乗ることができました。ブリストル・テンプル・ミーズ駅までの片道運賃は£55.90(¥8348)。列車の車窓から、私の便をキャンセルさせた降雪の名残りが見えました。
悲しいことにブリストルに向かう列車は、我家の最寄駅を通過したんです。我家から3kmも離れていない場所にいながら帰れないなんて・・・ 最寄駅で降りてしまってブリストル空港へは翌日行くというテもありましたがやめました。翌日また出直すのもまた億劫だったので。
ブリストル・テンプル・ミーズ駅に、日本時間で20日午前0時41分(現地時間19日午後3時41分)到着。ここからブリストル空港まではバスで、運賃は£8(¥1195)でした。
バスは約25分後の日本時間で20日午前1時25分(現地時間19日午後4時25分)頃、とうとうブリストル空港に到着。そこから5分ほどシャトルバスに乗って長期駐車ゾーンに移動して車のキーを受け取って、日本時間で20日午前2時45分(現地時間19日午後5時45分)、とうとう!やっと!ようやく!帰宅
立川のホテルからドアtoドアで、約44時間かかりました・・・・・ ブリストル行きがキャンセルされなかったら前日の同じころに帰宅していたと思うので、24時間の遅延でした。
バーミンガム空港からブリストル空港までの交通費については、これからKLMのウェブサイトで調べてみないと補償されるものかどうかわかりません。でも原因が天候でしたから、補償されなくても仕方ないかなと思っています。今はただ、無事帰宅できたことが嬉しくて
オットーに振り替え便がトラブっていることをメールしておいたので、帰宅したときオットーは料理中でした。私の出発の前の週に寒波が来て降雪で交通機関が乱れたとき、オットーと言っていたんですよね。「フライトがキャンセルされて飛べなかった人たちはどうなるんだろうね?翌日とかのフライトだってそれほど空席はないだろうに?」って。初めてのフライトのキャンセルで、その答がちょっぴりわかったような気がします。面白い体験でした。日本に行く便がキャンセルされて日本にいる時間が削られたのならものすごく残念だっただろうけど、帰りの便だったので助かりました。ドキドキハラハラさせられたけど、無事に帰れたのでよかったです。そうそう私の大きいスーツケースは、帰宅翌日だった昨日のお昼過ぎ、無事宅配されました。
終わりよければすべてよし!