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Channel: ハナママゴンの雑記帳
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放射線療法の付き添い

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前回記事にも書いたとおり、義母の放射線療法が、今週から始まりました。

全部で10回で、月・水・金 x 3週 + 月曜日、で終わります。

第1週目の今週は、月曜日だけはオットーが付き添いましたが、一昨日の水曜日と今日の金曜日は、私が代わりに付き添いました。

オットーは在宅イラストレーターをしていて時間に融通がきくとはいえ、仕事が遅れて納品も遅れれば、それは減収につながります。

だったら働かずに家にいるときくらいは、やはり私が行くべきだろうと思ったので。

 

チェルトナム総合病院までは片道40分ほどかかるので、余裕をもって予約時間の1時間前に、義母をピックアップに行きました。

しかし義母は、2回とも、放射線療法に行くことをすっかり忘れていました。

ピンポンを鳴らした私に玄関ドアを開けるなり、「あら?私、どこかに行くことになっていたかしら・・・!?」

 

義母の居間にあるダイニング・テーブルには、大事な通知やメモ帳(義母自身は使わないですが)などが載せられていて、

病院の予約日時リスト表はその一番目立つ位置に、広げてあるんですけどね・・・。

ずっとそこにあると、もう見てチェックすることを忘れてしまうようです。

義母(93歳)の記憶力は、徐々に着実に低下しているようで・・・ 最近の新しい記憶はぼろぼろとこぼれ落ち、ほとんど残りません。

だからといって、オットーから 「メモ帳に書いてテーブルのよく見えるところに置いておけば?」 と勧められても、

「今度は大丈夫!忘れないわよ♪」 と、メモを取りたがりません。そしてまた忘れる、の繰り返しです。

何なんでしょうね、このガンコさ?

 

古い掃除機がボロすぎるし内部に厚く粉っぽいものがこびりついているから新しいのを買うよう勧められても、

「大丈夫、この古いのを使うだけ使ってあの世に行くわ」 と、首をタテに振りません。

じつは義母はもう掃除機を使う力がないので、義妹かオットーが掃除機をかけてあげることになります。

二人の労力を省いて仕事をスムーズにしたいがために、お願いしているんですけどね・・・。

 

放射線療法に話を戻しましょう。義母を乗せて約40分後に、チェルトナム総合病院に到着。

駐車場からOncology(腫瘍科)まではすぐですが、屋外を歩くとき義母は、右手に杖をつき、左手で誰かの腕にすがる必要があります。

受付で到着を知らせ、待合室で待機。水曜日は予約時間を過ぎてから40分、今日は25分、待たされました。

「コンピューターに問題があった」 とのことです。放射線照射自体は、ほんの2分ほどしかかかりませんでした。

放射線照射前の準備(患部以外を覆ったりとか)や位置の微調整などを含めても、施術は10分ほどで終わります。

念のためトイレに寄ってから病院を後にし、ゆっくり車まで歩き、義母を家まで送り届けました。

大したことはしていなくとも、全部で3時間前後かかります。

オットーが在宅イラストレーターなうえ私も非常勤の住み込み介護ヘルパーですから、

その点義母はほんとうにラッキーだとつくづく思います。

もしオットーも私もがっつり9時5時の仕事をしていたら、義母のサポートはどうなっていたのでしょうね・・・?

 

高齢者専門の精神病院で非常勤ヘルスケア・アシスタントとして働いていたとき、子供は二人いるものの、

二人とも海外住まいだという患者さんがいました。

高齢女性の患者さんAさんは独居の未亡人で、息子さんはスペイン、娘さんはドイツで暮らしているとのこと。

そのため介護は外注に出していたらしく、介護ヘルパー(住み込みか通いかは不明)という中年女性が、

一日おきくらいにAさんにあれこれ持参しては病院にお見舞に来ていました。

ところがしばらくして、「Aさんの介護ヘルパーさんは自発的に来てはその時間を労働時間として申請し報酬を要求しているらしい」 から

「Aさんの息子さんも娘さんもそれを不愉快に思っている」 みたいなことが申し送りの際に言及されまして。

(介護を外注してもいろいろと想定外の不都合が出てくるんだな) と思ったものです。

 

私自身だって、両親から、祖国日本から、こんなに遠く離れて落ち着いてしまいましたから。

両親のためになにもできなかった分、私もムスメには、絶対に頼るまい!と心に誓っています。

ましてやムスメは一人っ子ですから。両親の介護をシェアできる兄弟もいないのに、重圧を、かけたくはありません。

ムスメが20年後30年後には海外暮らしをしている可能性だって、十分ありますしね。

親は、老いてこの世を去る身。次の世代の厄介ものには、できるだけならないようにしなければ。

私も来年は還暦を迎えますから、そろそろ身辺整理や終活を始めてもいい歳ですね。

その後も長生きできた場合は、自分の最期の段取りも準備し終わったスマートなミニマリストとして

カッコ良く?老後を送れますもんね。

 

先日63歳の誕生日を迎えたオットーに届いた、ムスメからのカードです。

「犬だったら死んでるね!」

って、まぁ~言ってくれること!

( ・・・本当のことだから仕方ないけど・・・

 


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