前々回記事にも書きましたが、3年3ヶ月前に住み込み介護ヘルパーに転職した私は、
これまでに11人の顧客さんのお世話をさせていただきました。
その中で『一番大変で一番苦労した顧客さん』は、ダントツ!
最初の顧客さんだったジーンさん(96歳)でした。
を読み返してみたら、・・・いや~ブログをやっていて良かった!
忘れていた詳細まで、まざまざと思い出すことができました。
初めての住み込み介護で一番大変な顧客さんに当たるって、どれだけ不運だったんだ私!
もっとも考えようによっては、最初が大変だった分鍛えられて、ちょっとの事ではびくともしなくなったとか?
否、私はワガママなので、その後も長続きした顧客さんは、わずかしかいませんでしたね・・・
ベティーさん宅を辞めればおそらくこの先一生歩くことはない、休憩中に散歩で歩いた道です。
ベティーさん宅で住み込まなければ、見ることもなかったであろう景色。
そのあとに続いた顧客さんたちが皆ジーンさんと同様だったら、私はとっくの昔に住み込み介護から足を洗っていたことでしょう。
あれが住み込み介護なら、私には無理!
って、ちゃんと住み込みヘルパーの一週間にも書いていましたもんね。
でも実際はそんなことはなかったので、紆余曲折しつつもこの仕事を続けていられるのです。
たとえば(明日で終わりますが)今住み込んでいるベティーさん(94歳)などは、本当~にラクな顧客さんです。
歩行補助器を使ってご自分で歩けるし、パーソナル・ケアの介助もごくわずか。
排泄の介助はまったく不要で、シャワーの際のみご自分では手の届かない背中と両膝から下を代わりに洗い、
タオルドライし、保湿クリームを塗り、衣類の着脱に少しばかり手を貸すことが必要になるだけです。
あとは炊事・洗濯・掃除・買物などの家事、それから外出の際の運転と付き添いですね。
ベティーさんは「この家で最期を迎えたいから自分でできることは自分でやる」と固く決心されているので、
たとえ時間がたっぷりかかっても、できることはすべてご自分でなさいます。
だから住み込み介護ヘルパーというよりは、住み込み家政婦に近い感覚。
この程度の労働で一日95ポンド(14,820円)もいただいてしまうのは、何だか申し訳ないような気がします。
だってこんなこと、在宅介護をしている家族なら誰だって、無償でやっていることですから。
しかも中には、生活のため働きながら介護もしている方だって、いらっしゃるわけですから・・・。
バス停の待合小屋は、放牧中の牛が入り込まないよう鉄柵と門でガードされていました。
田舎道に止まっていたミニと、配色がかわいいシトロエンのクラシック・カー(?)。
立派なお宅で目の保養~。
残念ながら、明日をもって私はベティーさんの住み込みから退きます。
クレアが労働日数を減らしたがっていると私が知ったのは、ベティーさんの介護を辞めることを決めてからだったのは残念でした。
もし前もってわかっていたら、ベティーさんの住み込みを続けるかどうか、じっくりたっぷり考えた・・・かもしれません。
でもそうならなかったのだから、これはこうなる運命だったのでしょうね。
さて凶と出るか吉と出るか、私の選択!?
今は私、仕事に対するやる気満々なので、月収(税引き前)の目標を1,200ポンド(187,200円)に定めて、
しばらくは頑張ってみるつもりです。
1,200ポンドに根拠はありませんが、非常勤でサポート・ワーカーや病院のヘルスケア・アシスタントをしていたときも、
ずっと(1,200ポンド以上稼げたらオンの字だな~)と、何となく思って働いていたので。
オットーが国民年金をもらえるようになるまで、あと2年8ヶ月。
私がもらえるようになるまでは、あと7年2ヶ月もあります。
万一オットーが健康を損ねて働けなくなったら、代わりに私が稼ぎたいですから、
そんないざというときのためにも、私が仕事を持っていることは大事だし安心なのです。
私まで健康を損ねた場合は、もう野となれ山となれ!ですが。
最寄のスーパーのあるネイルズワースを、丘の中腹から見たところです。
私が仕事を続けるうえで必要なのは、
顧客さんが私の仕事に満足し私でいいと言ってくださること、
不穏な状態や攻撃的にはならないこと、
夜はちゃんと眠らせてもらえること、
私が不調に陥らずに心身の健康を保てること、です。
私はベティーさんの介護を辞めたら、当分はウスターのウッドペッカー・ケアから回される仕事のみに絞って頑張るつもり。
どうかウッドペッカー・ケアが、私にも続けられる住み込みを、十分な頻度で供給してくれますように。
《 オマケ 》
町の肉屋さんで買った、アヒルの卵です。鶏卵と比べると、かなり大きめ。
でも味は、鶏卵と変わりませんでした。
なので違いがわかるほどに美味しかったらオットーへのおみやげに買うつもりでしたが、結局買いませんでした。