突然の猛暑にバテてしまい、急遽住み込み介護仕事をお休みさせてもらって、はや3週間目。
久しぶりに家でゆっくり過ごせるおうち時間が、嬉しくてたまりません。
おうち時間は、五十肩で一年半ろくに働けなかったときに、十分満喫したはずだったんですが・・・ Image may be NSFW.
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住み込み介護の仕事って、一日の終わりに自宅に戻れないという点で、特殊だと思います。
一週間、あるいはそれ以上にわたって、住み慣れた自分の家に戻れないのですから。
私が2月から隔週で住み込み始めたベティーさん(仮)のお宅は、それは居心地いいんです。
内装も我家よりずっと素敵だし、スタッフ用の部屋も申し分なくて。
それでもやはり、たとえ安普請で内装もグダグダでも、我家にはかなわないものですね。
散歩中に見かけた面白い色の車。玉虫色とか?結構好きだわ、こういう色 Image may be NSFW.
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ベティーさん宅での仕事自体は、本当にラクです。
今日はベティーさんの平均的な一日を書き出してみることにしましょう。
私の作業労働は青字で記しておきますね。
午前8時: 起床
ベティーさんは居間にあるリクライニング・アームチェアーで夜も眠られます。
寝室のベッドもリクライニング式の立派なものですが、アームチェアーの方が快適なので、ずっとそうしているそうです。
なのでベッドメイキングはなし。アームチェアーで使った枕を寝室に戻し、フリースの毛布は畳んで、
ベティーさんが机代わりに使っている隣のアームチェアーの背もたれに載せます。
午前8時~8時半: バスルーム(トイレ、歯磨き)
ベティーさんは週2回のシャワーのとき以外はバスルームでの介助を一切必要としません。
なのでこの時間に、ダイニング・テーブルに朝食を準備します。
午前8時半~9時05分: 朝食
ベティーさんが朝食を取っておられる間に、ベティーさんの衣類と履きもののチェック。
ベティーさんは自分が着るものは、前の晩のうちに寝室の(使っていない)ベッドの上にご自分で用意されます。
でも前日と同じものを着られる場合は乾いた皮膚の小片がたくさんついていることが多いので、
外に持っていって振り払います。外出の予定がある日は、靴も外に持ち出してブラッシング。
(これはベティーさんに頼まれたのではなく私が気になるのでやっています。)
あと必要があれば掃除機かけ、ホコリ払い、屋内の観葉植物の水やりなどをします。
午前9時05分~9時40分: バスルーム(歯磨き、洗顔、清拭)
朝食の後片付けと洗い物。
午前9時40分~10時20分: 寝室(着替え、髪のブラッシング、両腕の体操)
リューマチのため両手両腕が自由に動かせないベティーさんですが、たっぷり時間をかけて、
自力で服を着られます。
私が頼まれてするのは、シャツの一番上のボタン留めと、頭の左側のブラッシングのみです。
(左手の方がリューマチがひどいため。)
バスルームを掃除し磨き上げたら、私はベティーさんの寝室と隣り合う自室に入ってスタンバイし、
ベティーさんのブラッシングの音が聞こえたらノックしてベティーさんの寝室に入り、
ボタン留めと左半分のブラッシングをお手伝いします。
着替えが完了すると、ベティーさんは理学療法士に教わった両腕の体操を、自発的にやられます。
水曜日と土曜日はシャワーの日なので、清拭はせず、代わりに
午前9時05分~9時半: バスルーム(歯磨き、洗顔)
となります。それから
午前9時半~10時: シャワー(土曜日はシャンプーも)
で、シャワー介助のため私もバスルームに入って、ベティーさんに必要なものを手渡したり、
ご自分では手の届かない体の後ろ側や両足を洗い・タオルドライし・保湿クリームを塗り、
下着の着用をお手伝いしたら、バスルームにベティーさんを残して退室。
シャンプーの土曜日はシャワースペースの外に立ったまま、ベティーさんの髪をシャンプーします。
両手にあまり力が入らないベティーさんは、ご自分でシャンプーするのが難しいので。
午前10時~10時40分: 寝室(着替え、髪のブラッシング、両腕の体操)
洗面台やシャワースペースを掃除し磨き上げたら、前に書いたように、
自室でスタンバイに入ります。
身支度が整い両腕の体操も終えたら、ベティーさんは居間に戻ってリクライニング・アームチェアーに
落ち着きます。
午前10時45分頃: コーヒータイム
インスタント・コーヒーと、望まれればビスケットを出します。
午前11時~午後1時: 居間(雑誌を眺めたり、本を読んだり、クロスワード・パズルをしたり、うたた寝したり)
私はベティーさんの邪魔にならないような家事をしたり、必要があれば洗濯したり、ケーキを焼いたり、
許可をいただいて散歩に行ったり。何もすることがなければネットしたりして過ごします。
午後1時: ランチ
ベティーさんにリクエストを訊いて、ランチ用の軽食を用意して出します。
ベティーさんはランチは、膝にトレイを載せて、リクライニング・アームチェアーでいただきます。
クランペットにバターとマーマイトを塗ったものとバナナ一本とか、
ライヴィータ一枚にバターとチーズを載せたものとオレンジ一個とかをお出しします。
ベティーさんは少食なので、これで十分なのだそうです。
午後1時40分~午後4時: 歯磨き後、本を読んだり、クロスワード・パズルをしたり、テレビを見たり、うたた寝したり。
私はその日まだ散歩に行っていなかったら散歩に行ったり、必要なら買物に行ったり、
気がついたところを掃除したり、何もやることがなければネットしたりして過ごします。
午後4時: コーヒータイム
インスタント・コーヒーと、望まれればケーキかビスケットを出します。
午後4時半~5時: 器械を使って足の運動
Leg Activator を出してきてベティーさんの足元にセットし、30分後に片づけます。
足の運動をしている間、ベティーさんは読書したりテレビを見たり。
午後5時~6時半: テレビ見や読書
私はキッチンで夕食の支度。
午後6時半: ダイニング・テーブルで夕食
午後7時10分~9時: 歯磨き後は居間でテレビか読書
私は洗いものをしたら、自室に下がってその日の記録をつけたあと、ネットして過ごします。
午後9時: 冷たい牛乳
カップに半分だけ、冷たい牛乳を注いで出します。
午後9時20分~10時: バスルームと寝室(歯磨きとナイトシャツへの着替え)
ベティーさんが居間を出られたら、枕を居間の、リクライニング・アームチェアーに座った
ベティーさんの手が届く位置に、置きます。
夜間用にお水も、グラスに一杯とマグカップにも一杯、アームチェアー脇のテーブルに載せます。
ベティーさんは寝室で、たっぷり時間をかけてご自分で着替えられます。
助けが必要なのは、最後にドレッシング・ガウンを羽織られるときだけ。
背後でガウンを広げ、袖に腕を通されるのを手伝います。
午後10時過ぎ: 居間へ
「おやすみ」を言って居間に引きあげられても、ベティーさんはしばらくは起きていて、読書したりラジオで
クラシックFMを聴いたりしています。最後にもう一度バスルームに行ったあと、午後11時頃、消灯されます。
ちなみにクラシックFMは、ベティーさん、一晩中つけっぱなしです。音楽を聞きながらの方が良く眠れるので。
ベティーさんは夜間、二~三度バスルームに行かれますが、介助は一切必要としません。
その他の介助といえば、
ベティーさんは自発的にきちんと水分を補給されるので、一日を通して手元にお水を補給すること。
週一~二回の割合で外出されるので、ベティーさんの車に車輪つき歩行補助器を積み、車を運転してお連れし、
乗り降りの介助をし、目的地(美容室とか郵便局とか)にお供すること。
それくらいですね。
これでベティーさんの一日は終わりです。
こうして見ると改めて、ベティーさんの介護必要度の低さに驚かされます。
95歳だというのに、歩行補助器を使って自力で歩かれ、トイレだってすべてご自分で。
介護用おむつはもちろんのこと、尿漏れパッドすらお使いになっていません。
(私の方が、先に必要とするかも! Image may be NSFW.
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一度ベティーさんに言ってみたことがあったんですよね。
自立心旺盛なベティーさんなら、訪問介護でまだ十分間に合うのでは?と。
でも、「訪問介護も一日に4回来てもらうとなったら、住み込みを頼むのと(料金的に)変わらないから」と
言っておられました。そういうものかなぁ・・・?
ベティーさんは95歳ですから、もちろん今後、介護必要度は上がっていくことでしょう。
現在ラクをさせてもらっている以上、その際は、ベティーさんがご希望されている通り、
最後まで自宅で暮らせるようにお手伝いしたいと思っています。