《 前編からのつづき 》
私の散歩コース上にあるこの売家。
まずはその内部を、2軒の不動産屋さんの画像でもって拝見しましょう。
家は南向きで、中央に歩道がはしる前庭はけっこう広いです。
白いドアが見えますが、あれは玄関ではなく、あとから増築された風除室っぽいものへの出入口のようです。
斜め前から見た家と、横から見た前庭。
家の背面にはパティオ・ドア(床近くまであるガラスの引き扉)が見えます。
左手にあるお隣さんとは、塀でしっかりと仕切られています。
間取り図です。風除室っぽいものはポーチとなっています。
でも間取り図によると、キッチンからはポーチにしか出られないような構造ですね。
1階の他の部屋からはポーチを経由しないとキッチンに行けないって、ちょっと不思議です。
ひょっとしたら、もともとは居間②がダイニング・キッチンだったとか?
でも狭苦しいので、その後キッチンとポーチを増築したとか?
(注: 間取り図は北側が下になっていたので、わかりやすいよう逆さまにしました)
広い方の、居間①です。場違い感を漂わせつつ立つ石の柱がカッコイイ (実際住んでみたら邪魔かもですが
)
パティオ・ドアがある狭い方の居間②と、キッチン。
家の南側にあるポーチと、西側にある玄関ホールと階段です。
2階の北側にある寝室①。
寝室②。家具や内装から察するに、最後の住人はご高齢の方だったような気がします。
一番狭い寝室③は、使われていなかったようです。
バスルームのシャワーは仕切りのないウォーク・イン・タイプのようですから、過去の住人にご高齢者がいたことは決定的かと。
(ウォーク・イン・シャワーは介助者の作業スペースが制限されないため、シャワー介助を必要とする顧客さんのお宅で何度か見ました。)
裏庭と、その先の眺めです。セヴァーン川が見えます。
裏庭の西側と北側に沿って、フットパスがはしっています。右手(東側)の塀にご注目。
では肝心の、希望売値です!
たっか! と、いうのも・・・
"The cottage is reached via pedestrian access"
"This lovely stone, detached cottage is quietly situated, having pedestrian access only"
家の描写にはこんなことも書かれていましたから、やはりこの家は、徒歩でしかアクセスできない様子なんです。
う~ん・・・これは、大きなマイナスポイントですよね!
家具や大型家電の搬入搬出に不便なだけでなく、例えば救急車を呼んで救急搬送されなければならなくなったとき。
あの細いフットパスを、車椅子か担架で運ばれなければならないとなると・・・。
前の住人さんが高齢の方だったとしたら、どのように独立生活を維持してきたのでしょうか。
それとも独立生活はもう無理になったから、高齢者養護施設に移ったのでしょうか。
車でアクセスできないという環境は、売却の大きなネックになるような気がします。
買い叩かれて、かなり値引きしないと売れないのでは・・・?
車でアクセスできるようにするための一番可能性のある(そして唯一の?)方法は、
車道を共有しているらしい東側の3軒の家に交渉し、有料で車道の共有に加えてもらい、
売家の向かって右側(東側)の塀の一部を取り壊し、裏庭への車道を造ることではないでしょうか。
それにしても、今どき歩いてしか到達できない家があることに、ビックリしました。
昔はのどかでこの家の周囲もせいせいしていたけれど、その後この家への車でのアクセスを考えることなく、
周囲にどんどん家が建てられてしまったのでしょうか。
いずれにせよ、この家が売家になっていなかったら、ここまでじっくり見ることはなかったかもしれません。
面白い(シツレイ)発見をさせてもらい、感謝です