女王陛下の葬儀を無事に終えてから、急に9月らしい気候になってきました。
今朝は12℃ありましたが、朝の最低気温がひとケタだった日も。
雨が降ったり止んだりし、時には激しく降ったりする日も増えてきました。
日も少しずつ短くなり、外が暗くなるのが早くなってきて・・・
寒く湿っぽく暗い冬の到来を待つ、一年で一番ウツウツする季節です。
散歩途中で見かけた花。明るい三色が日に映えて、それは綺麗でした。
義母が新しい掃除機を買ってから、早くももう2ヶ月以上が経ちました。
義母の家事手伝いは実子であるオットーや義妹に任せておくつもりでしたが、
新しいコードレス掃除機が入ったので我慢ができなくなり、
結局あのあとすぐに、私が掃除機をかけちゃいました。
オットーと義母が話をしている間に。
隅々まできれいにできて、ようやく落ち着けました。
現在94歳の義母、もう本格的に、ヘルパーさんを導入すべき状態に入っています。
だって・・・
『衣』
洗濯を引き受けてくれている義妹によると、義母が来ていたセーターとスカートは、「めちゃくちゃ汚れていた」。
寝具カバーにも、「ときどき大きい方の汚れがついている」。
『食』
温めるだけでいい冷凍食を、飽きたのか、食べなくなった。
「自分で料理するから」と言うのでオットーが買ってきた肉を、料理しないまま期限が切れたあともずっと冷蔵庫に放置。
小分けにして冷凍してあげても、いつの間にか冷蔵庫に移動させ、「いつ冷蔵庫に移したの?」と
訊かれても、「わからないわ」。
腐ったりカビが生えたりした野菜その他の食料品も放置。
使いかけの野菜やハムのパックは、封をしたりラップで包んだりせず、大っぴらな開封状態で冷蔵庫に入れっぱなし。
ビスケット、ケーキ、スナック類は消耗のスピードが早いので、食事代わりにそれらでお腹を満たしている様子。
リンゴ・ミカン・バナナは常にダイニング・テーブル上のボウルに盛り合わせてあるものの、ただの観賞用らしく
一切食べず、腐ったら捨てるのみ。
洗い物は(食洗機はありません)きちんとできておらず、くすみや汚れがのこったまま。
洗い物用のスポンジはいつもぐっしょり濡れていて、下側にはグレーの油汚れがべっとりついていて、握ると手がべとつく。
『住環境』
どこもかしこもホコリだらけ。
屋内には常に、そこはかとなく尿臭が漂っている。
尿臭は寝室とバスルームがとくに強い。
(尿臭は今年始めに室内トイレを使うようになったら一時期治まったんですが、6月頃からまた再発。
どうやら義母、寒くなくなったので室内トイレは使っていないようです。)
義母はオットーが掃除や片づけを始めると、「あとで私がやるから・・・」と止めがちでした。
一方私は、別にやりたくないし私が手を出したら余計にカドが立つと思い、傍観するよう努めていました。
でも新しい掃除機の誘惑に勝てず、結局その後は、折に触れて掃除機をかけています。
(だって、汚れが気になって、落ち着かないんだもの~! )
スーパーに、すご~くカワイイボーダー・コリーがいました。
変なオバサンに近寄られて不安げ・・・? (床のハート型はゴミ隠しですので気にしないでくださいね)
さて、女王陛下の国葬の2日後のことでした。
「牛乳が必要なの」と前日義母がオットーに電話してきたので、散歩がてら私が途中で牛乳を買って、義母の家に届けました。
義母の家に着いたのは、午前10時40分頃。
なのにカーテンが開いていません。
幸いオットーから合鍵を借りてあったので、開錠して声をかけながら、義母を捜して寝室へ。
義母はまだ床に入ったままでした。
「右膝が痛くて起きる気になれなくて・・・・」とのこと。
朝食もまだだけれど、「何も食べたくない」と言う義母。
オットーに電話で指示を仰ぎ、痛み止めの薬を水と一緒に飲んでもらい、コーヒーをベッド脇のテーブルに載せて、
一旦帰宅しました。(義母はイギリス人には珍しく、紅茶は一切飲みません。コーヒーだけです。)
昼食後オットーと一緒に車で、義母の様子を見に行きました。
息子の顔を見て元気が出たのか、義母はフルーツ・ロールを横半分にしてトーストしバターを塗ったものを半分だけ、
コーヒーを飲みながら食べました。でも「起きる気にはなれないから、今日はこのままベッドで過ごすわ」と。
それでオットーと私は帰宅したのです。が・・・
夜7時過ぎ、義妹からオットーに電話が。
「お母さんから『下痢をしてベッドを汚してしまったけれど、どうしたらいいのかわからない』と電話があったの。
これからお母さんの所に向かうけれど、兄さんも先に行って、お母さんと一緒にいてあげてくれない?」
義妹は片道小一時間かかるウスターに住んでいます。
オットーと私は仕度をして、すぐに私の車で義母宅に行きました。
(住み込み介護をしている私の車には、使い捨てエプロンや手袋が常時積んであるのでこういうとき便利!)
義母は歩いてバスルームにも行ったようで、汚れは寝室とバスルームを結ぶルート上や、
バスルームの床にも広がっていました。
(アクシデントのショックで、右膝の痛みは意識外に放り出されたようでした。)
義母には古いバスタオルを重ねて敷いたソファにかけてもらい、まずは汚れの始末。
義母のふくらはぎや踵も汚れていたため、バスルームが綺麗になってからオットーが義母にシャワーを浴びるようすすめましたが、
義母は首をタテには振りません。やがて到着した義妹に言われてはじめて、シャワーを浴びました。
94歳の義母ですが、義妹だってシャワー介助をしたわけではありません。
必要なものをすべてバスルームに準備して、義母にシャワーを浴びるよう言って、一人きりにしただけです。
それでもあの年代の女性は、男性である息子には、準備すらされたくないのでしょう。
(私だったら準備くらいはOKです。介助は嫌だけど。)
義妹は翌日も仕事があったので(パートで小学校の教師助手をしています)、9時頃には帰宅してもらい、
オットーと私で寝具の洗濯・乾燥を済ませ、義母にまたフルーツ・ロールを食べさせ(それしか食べたいものがないと言うので)、
ようやく10時頃に帰宅しました。
私は義母の目が届かないのをいいことに、キッチンを片づけて磨き上げ、殺菌消毒もしてサッパリしました。
翌日オットーと義母の様子を見に行くと、カーテンは開いていて、ベッド脇にはコーヒーが。
右膝の痛みが引いたので、ベッドから起き出して自分でコーヒーを入れたそうです。
オットーとスーパーまで歩き、不調のときでも食べ易そうな食料品を適当に選んで購入。
義母に「何か食べたいものはある?」と訊いても、「さぁ・・・わからないわ・・・」と答えるだけなので。
そんな風にして4時間ほど、義母宅で過ごしました。
『我が子大好き』な義母なので、オットーが義母の世話をし話し相手になっている間、
私はもっぱら掃除。おかげで大分見栄えが良くなりました。
結局義母は、その日も寝巻きのまま一日ベッドで過ごしました。
が、その翌日からはベッドを離れ、服に着替えて・・・と、元通りになりました。
自ら私の足元に来てくれた、とても懐こいネコちゃんです。
しかもなかなかの美猫さんでした!
オットーと私のみならず、義妹も、義母の自立生活には限界が来ていると感じています。
そのためオットーも義妹も、「一日一時間ほどでいいからヘルパーさんに来てもらって欲しい」と勧めているのですが、
義母は自分で自立できていると信じ込んでいるので、同意しません。
義母には老後資金はたっぷりあるのにです。
(クソ野郎だった義父が、教師だった義母の現役時代の収入はおろか年金収入まで握って、義母には自由にさせませんでしたから。)
義母は「無駄遣いせずにお金を遺して、4人の子供たちで分けて欲しいわ」と言います。
その子供たちが、「ヘルパーさんを頼んで欲しい」と懇願しているんですけどね。
もう自分を客観的に見ることができないようです・・・。
もちろん先週のアクシデントのような際には、ヘルパーさんは頼れませんから、私たちが対処するしかありません。
それでも義母の日々の生活にサポートが入ってくれれば、私たちの肩の荷は大分下ろせます。
義母が食中毒にあたる可能性も、大分低くなります。なのにね・・・
義母のように「私はまだ大丈夫!」とムキになるのは、『高齢者あるある』ですよね。
私も20年後30年後には、まだ生きていればの話ですが、あんな風に、なるのかな・・・?
そうなってムスメに迷惑をかけないよう、こうしてブログに書いておいて、
ときどき読み返すのはいいアイディア!
だと、我ながら思うのです。