今日――1月4日――は、1989年に日本中を震撼させた凶悪事件、
『女子高生コンクリ詰め殺人事件』 の被害者・古田順子さん(享年17歳)の27回目の命日でした。
1月7日に 『昭和』 が終わり、翌日 『平成』 が始まったあの年。
ドラム缶にコンクリ詰めにされて遺棄された順子さんの遺体は、3月29日まで発見されることはありませんでした。
現在の社会の主流になりつつある20代30代の人は、事件について多少は知っているのでしょうか。
事件が発覚したとき私は27歳で、東京で忙しいOL生活を送っていて、事件については新聞で読んだだけでした。
今思うと、あまりの残虐性に新聞は詳しい報道を控えていたように思います。
『コンクリ詰め殺人』 ということだったので 「数日間暴行を受けた被害者がコンクリに固められた」 と解釈していましたが、
もしそうだったら、被害者はずっと早く楽になれていたことでしょう。
実際には被害者は41日間という長期にわたって監禁され、その間ずっと、
想像を絶する凄惨な性的・身体的・精神的暴力を受けていたのです。
その内容をネットで読んで知ったのは今から15年くらい前でしたが、
詳細を読んだその晩は動悸が高まったままで神経も張り詰め、なかなか寝つけなかったのを覚えています。
詳細を読みたいという方は、どうか自己責任で読んで下さいますよう。
上記リンクに比べれば、記述が抑え気味のウィキはこちら。
下記リンクは、記事をクリックすれば文字が拡大して読みやすくなります。
『週刊新潮 - 「監禁」 再逮捕の元少年が 「女子高生コンクリ詰め殺人事件」 で行った 「鬼畜行為」 のすべて』
フジTVの事件検証番組の動画はこちらです。 鮮明でない画質が、逆に時代を感じさせます。
順子さんの葬儀における同級生の弔辞が悲しすぎる・・・・・
高校卒業を控え、就職も決まり、大好きなドラマの最終回に間に合うようにと自転車で急ぎ帰宅途中だった順子さん。
18歳の誕生日を目前に、その命を、将来を、奪われるなんて・・・・・
しかも41日間にわたる、想像を絶する恐怖・絶望・苦痛のあとで。
あんな事件に巻き込まれていなかったら、今月18日には45歳の誕生日を迎えていました。
結婚して子供を産み、ご両親にお孫さんをプレゼントしていたでしょうか。
それとも独身のまま仕事と私生活を充実させていたでしょうか。
そんな彼女の未来は、最悪のときに最悪の場所を通りかかってしまったために、無残に奪われました。
被害者が順子さんでなかったら、おそらく別の誰かが代わりに被害者になっていたことでしょう。
普通の神経を持った人間なら、他の人間や動物を傷つけることはなかなかできません。
相手に感情移入し、相手の苦痛を想像し、生理的嫌悪を覚えるからです。
でもこの犯人たちは、4人もいながら誰も監禁・暴行をやめなかった。
監禁に使われた家の両親は、監禁に気づいていながらも息子の暴力と世間体を怖れて警察に通報しなかった。
順子さんが監禁されていたことを約100人もの人間が知っていながら、誰も警察に届けなかった。
法治国家日本で。 信じられません。
4人の実行犯は少年法に守られて主犯のAでさえ懲役20年でしたが、
犯した罪が大人をも震撼させる凶悪なものなら、年齢による保護など撤廃してしまえ!と思います。
少年Bは2004年に監禁致傷の再犯で懲役4年を受けたし、2008年に釈放された主犯の少年Aは2013年に
振り込め詐欺で逮捕された(完全黙秘のため証拠不十分で不起訴処分に)というし。
未成年の重罪者を少年法で守るのは矯正と更生が期待できるからでしょうが、それが成功したとはとても言えません。
三島女子短大生焼殺事件の犯人の男の死刑執行に、アムネスティ、社会党 福島みずほ氏、
日弁連山岸憲司会長らが法務省に強く抗議したそうですね。
「日本政府は、生きる権利をはじめとする人権保障の大原則に立ち戻り、死刑の執行を停止し、死刑廃止に向けた
国民的議論を速やかに開始すべきである。」 などの意見を出して。
・・・・・死刑制度賛成の私には、本当に不思議に思えます。
利己的な理由で残忍な殺人を犯した犯人に生きる権利があるというなら、被害者の生きる権利はどうしてくれる?
日本には死刑制度があると知りながら殺人を冒したということは、つまり生きる権利を失うリスクを自ら冒したということなのだから、
「それ相応の覚悟があって重罪に及んだ」 と解釈していいはずです。
被害者が一人だったにもかかわらずこの犯人を死刑にしてくれた裁判長に、敬意を表します。
死刑制度廃止論者の人たちって、たとえ自分の大切な家族や友人が自己中心的な理由で惨殺されても、
犯人に極刑を望まないのでしょうか。 罪を憎んで人を憎まずで?
だとしたらすごいことですが、私にはとても辿り着けない心境です。
『女子高生コンクリ詰め殺人事件』 のことを知ってから、年末になると被害者・順子さんを思うようになりました。
世間が師走で忙しく、でもクリスマスと新年の期待に気分を高揚させているころ、暴虐の限りを尽くされていた順子さん。
最後に家族や友人に思いを馳せられたのは、いつのことだったのでしょう。
「死」 が 「生」 を打ち負かしてしまったのは――たとえ即時に救出されても死が回避できない状態になった瞬間は――
いつだったのでしょう。
なのに27年後の今、4人の実行犯が社会復帰してのうのうと暮らしているのがやりきれません。
赤の他人の私ですらこれほど激しい憤りを覚えるのだから、順子さんのご家族は、とくにご両親は、
どのような思いで事件後の毎日を生きて来られたことか・・・・・
お母様は事件の詳細を知って精神を病まれてしまったそうですが、その後回復されたことを願ってやみません。
私は幽霊や怨霊の存在は信じていませんが、こういう場合に限っては、そういうものが存在して欲しい。
加害者たちを呪って祟って死に追いやることで、順子さんに無念を晴らしてもらいたい。
『女子高生コンクリ詰め殺人事件』 は 「日本の犯罪史上においても稀にみる重大かつ凶悪な犯罪」 などと
表現されていますが、日本のみならず海外でもそう認識されつつあるようです。
動画 10 Most Terrible Deaths in History (歴史上最も恐ろしい死トップ10)でも、最悪の第1位に選ばれています。
(注: この動画に含まれている被害者の遺体画像はもちろん実物ではなく、映画 『コンクリート』 からのものだと思います。)
世界でも最も安全な国のひとつである日本でこんな事件が起こったこと、そして他にも多くの凶悪事件が起きていることが、
とても恐ろしいし残念です。
このマンガニュースで描かれているように、順子さんを殺した4人が、
高齢になって死が近づいてきたとき地獄のような罪の意識に苛まれることを心から願います。
そして死後は、永遠に地獄の業火に焼かれますように。
最後になりましたが、
古田順子さんのご冥福を、心からお祈りいたします。
合掌。