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Channel: ハナママゴンの雑記帳
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転職した理由

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先月初めての住み込み介護ヘルパーに挑戦し(て敢えなく玉砕し?)た私。

今回は転職に至った心境をお話しましょう。

(あ、『転職した理由』の理由は「りゆう」ではなく「わけ」と読んでくださいね。その方がなんとなくカッコいいので。

私はもともと飽きっぽい性格なので、5年も同じ仕事を続けると何か別のことがしたくなりました。とはいえ何の資格もないし、そのうえこの国では言葉のハンデもあるため、就職にはほんと不利。それで(・・・でも自分にできることはあまりないし・・・)という消極的理由をもって、与えてもらえた仕事を頑張ってきました。(正直言うと、ナマケモノの私は専業主婦が一番の理想(参:働く理由)です。)

サポート・ワーカーを離職し、高齢者専門精神病院での非常勤ヘルスケア・アシスタント(HCA)(参:私の職場)に仕事をしぼり、2年前には認知症病棟から遠ざかったうえ訪問介護をやってみたりもしたけれど、訪問介護は自分には無理と40日でギブアップして(参:訪問介護や~めた!)、病院の非常勤HCAのみでこの夏までやってきました。けれど3年ほど前から、心底別のことがしたくてたまらなくなっていました。仕事に対するやる気が、どんどん失せてしまって・・・

一番の原因は、真面目に働かない病院の同僚に、ほんと嫌気がさしたことですね。私の解釈ではHCAつまり病院付きの介護ヘルパーは、ナースとしては無資格でもできる仕事を受け持つのが役目。そうすることで有資格ナースがもっと大事な、有資格でなければできない仕事に専念できるからです。なので私は勤務中は用事がない限りナースのオフィスへは入らず、病棟の共用スペースである広い居間とダイニング・エリア(オープンプランになっています)にはりついて、助けが必要な患者さんがいないか目を配り、いない場合は患者さんの話相手になって時間を過ごしました。個室になっている病室にいて助けが必要になっている患者さんがいないかも気になるので、時折は様子を見に病室が並ぶ廊下を往復したりして。そうすることで床に転倒して自力では立てずにいる患者さんを見つけたことも、実際何度かありました。

ところが一年また一年と働くうちに、一部の同僚の不真面目さが本当に目につくようになってきました。患者さんに目を配る代わりにダイニング・エリアのテーブルを囲み、同僚同士でぺちゃくちゃ、仕事とは関係ない話に花を咲かせるんです。3つある病棟のうちひとつでは、それに気づいたのは私だけではなかったらしい。面会に来た患者さんの家族から苦情が寄せられたため、スタッフ・ミーティングの議題になっていました。(注: 私は非常勤なのでスタッフ・ミーティングには呼ばれません。スタッフ・ルームに「(非常勤を含む)全員が読むように」と置いてあるミーティング記録を見て知りました。)

 

 テーブル

最近患者さんご家族から、「スタッフが患者さんに目を配ることなく病棟入口に近いテーブルのまわりに腰掛けて過ごす時間が長い」という苦情がありました。各種必要書類の記入のために同じテーブルが使われることは周知の事実ですが、あのテーブルのまわりで過ごす時間を控えるよう願います。同様に、勤務時間をより効果的に使うことも必要です。しなければならないことは常にありますし、患者さんと会話することもとても大切です。テーブルを撤去しなければならないような事態は避けたく思います。テーブルのまわりで不必要に長い時間を費やさないようにするのは、我々すべての責任です。

 

 

その後も状況はあまり改善されなかったのでしょう、結局そのテーブルは撤去されました。

それから、ナースのオフィスに入り込んで雑談して勤務時間を無駄に過ごすHCAが多すぎる!

そういう時「本来の仕事をするよう」、「患者さんのお世話に行くよう」、有資格ナースがやんわりと注意してくれればいいのです。でもそうしてくれる有資格ナースはごくごく少数。自分たちも雑談好きだから気がつかないのか。それとも職場で嫌われたくないから言えずに黙っているのか。

確かにそういうケース、あるんです。ごく少数派の責任感ある有資格ナースが、オフィスで時間をムダにしているHCAにやんわりと仕事を頼むとしますよね。そうするとそのHCAは、陰で文句をこくんですよ!「○○ってば、自分に△△をしろって言うんだぜ/言うのよ~!」みたいに。(HCAにはもちろん男性もいます。)

だってそれ、仕事でしょ? アナタ仕事するためにここに来てるんでしょ??

文句言えちゃう精神構造が理解不能。  恥を知らなすぎ。

 

今後は画像が少ないので、目の保養に住み込みヘルパー休憩時間の散歩中に撮った画像を入れておきますね。

 

 

有資格ナースにも問題アリで、オフィスでコンピューターの前に座っていれば「自分は仕事をしている」とでも思っているのか知りませんが、仕事が重なったHCAが外で忙しくばたばたしていても、同僚とおしゃべりしたり、お菓子食べたり、早めに食事にしたり。『有資格=介護ケアに手を出す必要なし』と決めてしまっているようです。もちろんHCAが忙しそうにしていれば手伝いに出てきてくれる有資格ナースもいますが、それは本当にごく少数。

 『安楽病棟』(帚木蓬生著)を読んだとき、心に残る言葉がありました。若い看護師さんが、看護大学在学中に老人介護を教えに来たベテラン看護師さんから聞いた言葉です。ここに引用させていただきますね。

 

『看護婦はまず、誰よりも患者の傍にいる人です。患者の傍にいなくては看護は成立しません。看という字はどう書きますか』

『手と目から成り立っていますね。手と目ですよ。その二つで患者さんを護るのが看護です。ところが、最近はそうでない看護婦が増えました。残念ながら、あなたたちの先輩にもそういう人がいます。看護計画ばかりたてて、手足を動かさないのです。ナーシングステーションに坐ったきりで、暇そうにしています。』


いいこと、言うなぁ~!  まさにその通り。これ、そのままナマケモノの同僚たちに言ってやりたかった。(あ、彼等漢字知らないから言っても無駄か。

 

 ジーンさんのお宅のある地域はリッチなお宅が多くて、ほんといい目の保養になりました

 

 

そういう事情でモヤモヤしながらも、シフトは十分あったし、他に自分にできてしかもやりたいこともなかったので、ずるずるとHCAの仕事を続けていました。ところが今年に入って事情が変わりました。2月頃に非常勤スタッフ用のシフトの予約方法が変わり、すべてオンラインになったのです。「今後は非常勤用シフトはオフィスに電話する代わりにオンラインで予約のこと」とのお達しだったので、私はこまめにシフトをチェックしました。でもなぜか、シフト数はどんどん減っていきました。人気のなかった認知症病棟だけは結構ありましたが、私はもう認知症病棟では働く気はなかったのでパス。満足いくだけシフトが獲得できなくなったとき、まだ専業主婦になるわけにはいかないし、病院のシフトが入らなくなるなら何か別のことしなきゃな・・・と考えた私。そして思いついたのが、住み込み介護ヘルパーの仕事でした。

じつは40日間だけトライした訪問介護中に、知っていた顔に出会ったんです。派遣のHCAとして病院に来たので何度か一緒に働いたことがあったセーラ(仮名)。彼女はある高齢女性のお宅で住み込みヘルパーをしていて、そこに訪問介護の見習い中だった私と先輩が訪れたんです。セーラが休憩に出られるよう、訪問介護ヘルパーが派遣されていたのでした。そんなわけで(訪問介護は無理だったけど、時間に追われずに済むうえ移動もしなくていい住み込み介護なら、私にもできるかも?)と思いついたわけです。

 

ときにはこんな趣のある木骨組のお宅も。でも昔の家って窓小さいなぁ。

 

 

病院の非常勤HCAの仕事がそれなりに入っていたら、今でもそのままHCAを続けていたことでしょうね。だから病院のシフトが希薄になってきたことが、直接の転職の理由。それに背中を押されたわけです。

住み込みヘルパーとして初めてお世話したジーンさんは現在も入院中(明日で満4週間)ですが、ここ一週間ほどは歩行補助器を使って自分の足で歩き、トイレにも行けるようになったようです。相変わらず少食だし少ししか飲みませんが、ひょっとしたら自宅に戻れるかもしれません。でも私はジーンさんの介護に戻る気はもうないです。書き忘れていましたが、腰痛も悪化してしまったので。ジーンさん、椅子から立ち上がるとき、重い腰をなかなか自力では上げられなくて。終いには私も力を使って助けるようでした。(そうでもしなければそのまま肘掛け椅子で一晩過ごしていたでしょう。)それで腰にきたようです。姿勢と立ち位置に気をつけてはいたんですが・・・

 

牛みたいな模様の馬や、アルパカ(かな?)まで!

 

 

ミュンヘンから戻ってきた翌日にオフィスに顔を出し、上司に「ジーンさんの介護に戻る気はもうない」ことを伝えると、上司は「今月からもう一人、住み込みが必要な被介護者さんが増えるのでそちらに入ってもらいたい」という話でした。なのでその後は、その連絡待ち状態でした(←「でした」と過去形なことに注目)。でもこれまでがむしゃらに働いてきたんだもの、しばらく骨休めもいいな~と、気楽に専業主婦生活を楽しんでおりました(←また過去形)。そんな風に呑気に構えられたのも、ムスメがとうとう独立してくれたからなんですけどね。まだもう一年大学があったら、もっと必死になって仕事を探して始めていたかも。

ところが、です。

 ここで、つづく。

 

 《 オマケ 》

先週届いた、ウレシイお通知。

非常勤HCAとしての最後の賃金は10月末に振り込まれたので、あれが終わりだと思っていました。

ところがどういうわけか、2016年7月1日からこっち、私は当然もらうべき額より少ない賃金をもらっていたので、

今月末の給料日に振り込まれますとのこと。

その額、なんと995ポンド、約14万7千円!

 

(なぜ私が正しい賃金を受け取っていなかったかの意味はよくわかりません。オットーに手紙を見せたけど、オットーもわからないと言っていました。オットーにわからないなら、私にわからなくて当然ですよね!でも気にしません。お金を「払え」と言われているならともかく「あげる」と言っているのですから。来るものは拒みません。とくにお金は!

 

ニート(?)の身には、この臨時収入は大・大・大歓迎~

 (私がつけた車の傷の修理代は、ここから出たと思うことにしよう。

 

 

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