そういう理由(わけ)で、「どうせ満足にシフトが入らなくなるなら、潔く辞めたるわ~っ!」と、非常勤HCAから足を洗うことを決意した私。
住み込み介護ヘルパーをやってみることに決め、ある介護サービス事業所に無事採用されました。
採用されたはいいものの、現在人手が不足している被介護者さん(=顧客)はジーンさんのみでした。
しかもジーンさんを主に担当してきた先輩のアビーは、経済的理由から「働けるだけ働きたい」と、3~4週働いて1週休むというペースで住み込んでいました。つまり私は4~5週に1週しか必要とされないことになります。11月から住み込み介護を必要とする顧客さんがもう一人増えるとのことだったので、とりあえず様子を見て、ひょっとしてその話が流れてしまったりしたら、、ジーンさんは入院してしまったことだしどのみちジーンさんの介護に戻る気はなかったので、別の介護サービス事業所に求職してみよう、と思いました。
そうして『待ち』に入った私でしたが、11月半ばを過ぎても音沙汰なし。こうして閑古鳥が鳴いたまま年が終わるのかな?まぁ臨時収入も入った(参:前回記事のオマケ)ことだし、どうせ12月は気分的に落ち着かないから、このまま家でまったり専業主婦して年が明けたら他所に求職すればいっか。そんな風に悠長に構えていました。
家事と散歩とブログ読みと更新などしてのんびりしていた17日(土)。オンコール当番だった上司から、緊急連絡が入りました。
私と同じ町に住む被介護者さんに、19日(月)からの一週間、住み込みヘルパーが必要になったとのこと。この被介護者さんにはすでに常勤のヘルパーさんがついていて、1週間ずつ2人交代でまわっていたから私はお呼びでなかったんです。ところがうち1人の母親が亡くなられたので、急遽代理で入ってくれないか?とのことでした。
よく聞いてみたらこの被介護者さん、私のご近所さんなん!といっても顔見知りではありませんが、歩いても6~7分、しかも私が歩いて最寄のスーパーに行く途中、通過していたお宅でした。
どうせ家でニートしていただけだったので引き受けてみることにし、18日(日)の晩、2時間半ほどその被介護者さんリンダさん(仮名)のお宅にお邪魔し、就寝介助を見習い。19日(月)は午前7時スタートで朝の起床の介助を見習い。リンダさんの住み込み介護の交代は『月曜日正午』だったので、前週住み込んだヘルパーさんは正午に帰っていきました。でもリンダさんは車椅子生活で、ベッドから電動車椅子への移乗には吊り上げ機械が必要だったため、オフィスは前にリンダさんの住み込みヘルパーをしていたエミリー(仮名)を送り込んでくれました。エミリーは機械の操作にもリンダさんのルーティーンにも詳しく、またとない助っ人でした。
リンダさんは大の猫好き。縞模様のと真黒の、2匹の猫を飼っています
この猫たちがまたカワイイんです 夜は私が眠るスタッフ用のベッドに入り浸り。
猫がベッドに飛び乗ったりベッドの上で歩き回ったりするたびに起こされがちですが、(困ったなぁ・・・)と思いつつ撫でてやると腕をペロペロしてきました。そうそう、猫の舌って荒くざらついてるんでしたっけね。
下右は殴ってるのではなくて、グーで撫でているのでお間違えなく。 寝室のドアを閉めてしまうとニャーニャー鳴きながら爪でカリカリするので閉め切ることはできません。
ぐっすり寝込んだこの表情!私はどちらかと言われれば犬好きですが、猫も好きです
でもオットーが「猫は野鳥を襲うから嫌」という理由で猫嫌いなので、私が猫を飼うには離婚するか未亡人になる(←オイオイ)しかないんです・・・
だからこうして猫と眠れるの、実は密かに嬉しいんですよね。一週間のことだし、猫まみれ(というほどではない)を楽しむとします!
被介護者のリンダさんは、私より4歳若い52歳。脳性麻痺のため四肢麻痺・不随意運動・言語障害・流涎などがあります。が、知能の発達は正常。電動車椅子を不自由な右手で自ら操作し、家(一戸建て平屋)の周囲をぐるぐる回るのが大好きです。そしてリンダさんの車椅子には、強力な武器(ではないけど)・ポッサムが装備されているのです!
(参: 限りなき父性愛 - 息子のリックさんが脳性麻痺です)
ポッサム
私には(ポッサムって・・・動物だったっけ?)くらいの知識しかありませんでしたが、昨今はこのような、テクノロジー装置のことも指すようです。
リンダさんは両手が手首から内側に向けてかなり曲がっていますが、電動車椅子に取り付けられたポッサムを、頭の後ろにあるボタンを後頭部で押して操作することによって、玄関扉の開閉、テレビのオン・オフやチャンネル操作、メール/テキストの送信受信、さらにはインターネットまで使えます。つまりリンダさんのお宅にはWifiがあるわけで、これは私としても、と~~~っても嬉しい!!
コミュニケーションはなかなか難しいですが、リンダさんは何度も繰り返してくれるし、こちらがなかなかわからなくても辛抱強く待ってくれるし、ユーモアのセンスもあるし、とてもいい人 ベッド→電動車椅子→トイレ→電動車椅子→ベッドといった移乗介助には引き上げ機械や吊り上げ機械を使います。単独で操作するので最初は緊張しましたが、すぐに慣れました。私が何か間違えると、リンダさんが指摘してくれるので。
起床・身支度・食事・就寝などといったリンダさんの介護と家事の合間には私も座ってネットできるし、午後は2時間休憩に出ていいし、リンダさんは午後7時前にはベッドに入って、自分でテレビを操作して、眠くなったら自分でテレビを消して眠ってくれるので、散々な結果に終わった初めての住み込みヘルパーの一週間と比べたら、天国です。やっぱりあの一週間が普通ではなかったんですね。良かった。 ・・・ジーンさんどうしているかしら。
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実はピンチヒッターを頼まれたとき、私の車はチェルトナムの修理屋さんに20日(火)に預けに行く予約をすでに入れてありました(参:愛車の受難)。なので頼んできた上司に、(今さら修理の予約変更なんて面倒だったので)車を届けに行くこととピックアップに行く(修理には2~3日かかるそうなので)ことができないのなら、引き受けられないことを明言したんです。するとその条件をのみ、私が外出中はカバーを入れてくれるそうなので、ピンチヒッターを引き受けたわけです。
20日(火)はオットーがチェルトナム近くに住む友人に会いに行く予定があったため、それと都合を合わせました。私は自分の車で修理屋さんに出向き、車を預け、オットーは自分の車で友人に会いに行き、午後1時頃オットーがチェルトナムで私をピックアップし、リンダさん宅まで送ってくれました。
下は先月18日にオープンしたばかりのジョン・ルイス・デパートです。高級店なので私に縁はありませんが、ひやかしついでにトイレを借りました。
高いけど、さすがジョン・ルイス。素敵なアドヴェント・カレンダーがありました。(チョコレートは入っていない、カレンダーのみの本来のアドヴェント・カレンダーです。)
他所で見た、クリスマスらしい飾り物。
今日修理屋さんから「終わった」と電話があったので、明日の午後、オットーに修理屋さんまで送ってもらって車を引き取ってきます。
明日は金曜日で平日なのに、そういえば火曜日だって平日だったのに、なぜオットーは自由にそんなことしていられるのか?
・・・については、いずれまた改めて。