ムスメを結婚式に招待してくれた、レスター大学時代の仲良しローラ。
ムスメに会いにレスターに行ったとき、私も会ったことがあります。
いいとこのお嬢様ですが、全然派手なところがなくて、地に足がついた、堅実で聡明なヤング・レディーといった印象でした。
大学1年目から付き合い始めたという彼氏は、定期的にローラの部屋に泊まりに来ていたし、ずっとステディーな仲。
ムスメが折りに触れて「友達と○○に行ったよ!」「○○したよ!」と送ってきた画像には、よく彼も入っていて。
(本当に仲良しカップルなんだな~)と微笑ましく思ったものです。
裕福な家庭に生まれて、医学を志せるほど頭脳明晰で、しかもさわやかで優しげな彼氏までいて。
この夏の卒業後は、彼が建築士として職を得た地方都市に引越し、ローラはそこで医者としての
(ジュニア・ドクターというのかな?)仕事を探す予定でした。
ところが・・・・・
先月つまり6月初旬、ムスメから驚きのニュースが。
ローラとアルマンゾ(仮名です)の結婚が、取り止めになったというのです。
友人たちに、一斉にメールでその旨連絡がきたそう。
挙式まであと一ヶ月そこそこというときに。
いったい何があったのか・・・
ムスメはその後、週末にレスターまで遊びに行く機会があったので、ローラ本人から直接理由を聞いたことと思います。
ローラの結婚式は、今日から3日後の7月8日(月)の予定でした。
なのでムスメ、明日の土曜日から水曜日まで、たっぷりお休みを取っていたんです。
結婚式の前後、招待されている他の友達とゆっくり過ごせるように。
でも結婚式が流れて友達と集まることもなくなったので、代わりに家に戻ってくるそう。
今夜(金曜日)仕事の後にロンドンを発って、夜ストラウド駅に着いたらオットーがピックアップ。
家で5泊して、来週水曜日にロンドンに戻る予定です。
やっだぁ~、私、月曜日の正午まで住み込みだから、ムスメと過ごせるのはせいぜい2日じゃない・・・
でも全然会えないよりはいっか。私が帰宅するまで、ムスメにはオットーと、
せいぜい知的でアカデミックで有意義な父娘の時間を過ごしてもらうとしましょう。
ムスメに会ったら、ローラとアルマンゾの結婚が取り止めになった理由をぜひ訊いてみたいです。
双方の親御さんも、仰天しただろうなぁ。
でもですよ。結婚を取り止めにした勇気に、私は、拍手を送ります。
たとえどんなに小さくとも、「?」という疑問符を抱いたまま、結婚してはいけません!
結婚に限ったことではないです。交際や同棲に関してでも同様。
よく『発言小町』なんかに、相談がありますよね。
「飲むと暴力的になるけれど、普段はとても優しい彼に、プロポーズされました。結婚してもいいでしょうか?」
「彼氏がモラハラ気味ですが、別れを切り出したら『自分を変えてみせるから』と言ってくれました。交際を続けるべき?」
こういう相談を目にする度に、(お願いだから~!さっさと別れて次行って~~~!)と思います。
人生は一度きりですから。
その人生の終わりが近づいたとき、できるだけ後悔しないような生き方をしてください。
(?)マークが心の中に芽生えたら、立ち止まって、冷静に客観的に、自分の状況を見つめてください。
時間が必要だと思ったら、時間をかけてください。
待ってくれられないような相手とは、それだけの関係だったということです。
別れたあとしばらくは落ち込むかもしれません。
別れたことが正しかったのか、何度も繰り返し自分に問いかけるかもしれません。
でもね、年月が流れて歳をとったとき、いつか必ず、
(これでよかったんだ)と思える日が来ますから!
決して(あのとき勇気を出していれば、おそらくずっとましな人生を送れたはず・・・)
なんて後悔はしないように。
立ち止まる勇気をもってください。
人生のパートナーを選ぶときは、何の迷いもなく、「?」マークの影すらも見えず、
(人生を共に歩んで一緒に歳をとっていきたいのは絶対にこの人!)
と思う相手を選んでください。
そう思って結婚したってですよ。
自分と100%、まったく同じ考え方をしてまったく同じ行動をとる人間なんて、まずいません。
異なる家庭で育ち、異なる過去を歩んできた2人の人間が生活を共にするのですから、
いざ一緒に暮らしてみると、何もかも上手くいくなんてことは、まずありません。
なくて当然、あったら奇跡です。 (ケイケンシャハカタル)
なので(絶対にこの人!)と見込んだ相手とだって、いざ生活が始まってみれば、摩擦は当然生じます。
そんなとき、話し合って、妥協点を見つけて、譲り合って、不協和音を聞こえない程度のレベルまで下げることで、添い遂げられるんです。
なのに(?)と思いつつも、立ち止まる勇気が持てなくて流されるままそんな相手との関係を続けてしまったら・・・?
だから私は、ローラとアルマンゾ(本物じゃなくて仮名の方です)が結婚を取り止めにしたことを心の底から支持します。
大勢の方々にお祝いしていただいて、立派な式を挙げて、結婚してから!別れるよりは、ずっと良かったと思います。
50代の私から見たら、20代前半なんてまっだまだ青い。人生始まったばかりですから!
立ち止まったローラとアルマンゾは、ゆっくり考えて、(やはりお互いが一番)という結論に達し、復縁するかもしれません。
あるいは別々の道を歩むことにし、ただの友達になるかもしれないし、すっぱり別れて二度と会わないかもしれません。
いずれにせよ、ローラとアルマンゾが私のように50代に入ったとき、(あのときの選択に間違いはなかった)と
心の底から思えるように、これからの人生を歩んで行って欲しいと思います。
* * *
言いたくないですが、自分を客観的に見ることなく人生を棒にふった例が、ごく身近にいるもので・・・
ずばり義母、つまりオットー母です・・・。
(あまりにも信じられない話ですが、オットーの許可を得ているので、近いうちに記事にする予定です。)