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Channel: ハナママゴンの雑記帳
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キャプテン・トムの偉業

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《 新型コロナによる英国内の新たな死者数 》

一昨日(4月14日火曜日)発表: 778名 (累計12,107名)

昨日(4月15日水曜日)発表: 761名 (累計12,868名)

今日(4月16日木曜日)発表: 861名 (累計13,729名)

 

*       *       *

 

今月30日に100歳の誕生日を迎えるトム・ムーア元大尉(愛称キャプテン・トム、以下こう呼びます)は、近年腰骨の手術や皮膚癌の

治療でNHS(国民医療サービス)のお世話になりました。適切な治療と手厚い看護に感謝で一杯だったキャプテン・トムは、このたびの

新型コロナ禍に翻弄されながらも献身的に働くNHSスタッフのため、自分にも何かできることはないかと考えました。

   

 

4月9日: キャプテン・トムと家族は『キャプテン・トムのNHSのための100歳誕生日ウォーク』というオンライン募金を立ち上げます。

目標額は1000ポンド(13万4千円)。

『100歳の誕生日までに自宅の庭の25mを100往復します』と約束することで、NHSのための寄付金を募ったわけです。

 

4月10日午後2時: 24時間以内に目標額を達成したため、目標額を10万ポンド(1340万円)に修正。

4月11日午後7時: 10万ポンドに達したため、目標額を25万ポンド(3350万円)に修正。

 

 

4月12日午後2時半: キャプテン・トムがBBCのラジオ2に出演し歌手マイケル・ボールと話したあとで、目標の25万ポンドを達成。

4月14日正午: 募金総額が100万ポンド(1億3400万円)に達する。

4月15日午前10時: 500万ポンド(6億7000万円)を達成。

 

4月15日午後5時: ハンコック厚生相、毎日恒例のコロナ関連のアップデート会見の際に、キャプテン・トムの偉業を讃える。

この頃募金総額は、800万ポンド(10億7200万円)に。

4月15日午後11時: 1000万ポンド(13億4000万円)達成。

 

生中継でニュース番組に出演する、キャプテン・トムと娘のハナさん。

 

キャプテン・トムの募金集めのニュースは世界中で取り上げられ、53ヶ国の80万人近い人々から寄付が寄せられています。

 

私が敬愛するジャッジ・ジュディ(Judge Judy)からもキャプテン・トムを褒め称えるメッセージが

 'Captain Moore, we are truly impressed on this side of the pond.  I think you are remarkable,

I think what you have done is an inspiration, so congratulations.'

 

現役兵士だったころのキャプテン・トム。

  

今は亡き奥様とは1968年に結婚、二人の娘さんに恵まれました。

  

     

 

今朝(4月16日)午前7時45分、キャプテン・トムに敬意を表するため駆けつけた現役兵士たちが見守る中、

キャプテン・トムは100歳の誕生日より2週間も早く、最後の10往復を歩き終えました。

   

さすがに感無量のキャプテン・トムです。

 

 

キャプテン・トムは娘のハナさんご一家と、12年前から一緒に暮らしているそうです。

 

本日4月16日: 午前7時に1200万ポンド(16億800万円)、正午に1300万ポンド(17億4200万円)、午後3時に1400万ポンド(18億7600万円)達成。

午後9時45分現在で、寄付金総額は1600万ポンド(21億4400万円)に達しています。

キャプテン・トム、寄付が続くうちは歩き続けるそうです。

YAHOO!ニュースのリンクを貼っておきます。

99歳の英退役大尉、自宅庭を100往復で医療支援に十数億円集める

 

新型コロナ禍についてメッセージを求められたキャプテン・トムの言葉。

「これまでだって何度も大変なときはありましたが、いつでもそれを乗り越えてきました。

時間はかかるかもしれませんが、必ずよくなります。

明日は良い日になります。」

 

 

・・・何とまぁ、インスピレーショナルなお方でしょう!

99歳になってもなお、世のため人のために何かしたい、役立ちたいなんて。

NHSを支援するための寄付金ですから、外国の人はその恩恵にはあずかれません。

それにもかかわらず53ヶ国の80万人近い人々から巨額の寄付金が寄せられたのは、寄付した方の一人一人が

キャプテン・トムの心意気に感銘を受けたからでしょうね。

 

キャプテン・トムについて書いていて、

“イギリスのシンドラー” ニコラス・ウィントン氏と、

類稀なる勇気のスティーヴン・サットンさんのことを思い出しました。

 

英国のロックダウンは見直しの結果さらに3週間続くことが、今日公式に発表されました。

感染者数と死亡者数が減少に転じて落ち着くまでは、仕方がないでしょう。

その一方で欧州大陸の国々では、外出規制を緩和し始めました。

今後それらの国々がどのような状況になっていくのかを、興味と関心をもって見守りたいと思います。

 

キャプテン・トムの言う通り。明日は良い日になります。

明日が数ヶ月、ひょっとしたら数年になるかもしれないけれど、また元の生活に戻れる日は、必ず来る。

そう自分に言い聞かせ、慌てず騒がず『明日』を待つことにします。

 

 


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