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Channel: ハナママゴンの雑記帳
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『ぴんしゃんころり』が理想だけれど・・・

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今朝は寒かったです! 午前9時の外気温、-1℃!!

そのうえ深い霧が、ずっと一日中、立ち込めたままでした。

そのため日中の最高気温は、たったの3℃。

(下は午前9時20分頃の画像です。8月に始まった隣家の増築工事、まだ続いているので前庭が賑やかです。)

 

ちなみに下の画像は、外気温は4℃だった昨日の朝です。

今朝は霧のために遠くの丘がまったく見えなかったのがおわかりいただけるかと。

 

このクソ寒い中出掛けたくはなかったんですが、先週から金曜日の午前中に、1時間半だけのサポート仕事が入ったので仕方ない。

車の霜を掻き落として、行って来ました。

 

仕事は掃除です。

顧客さんは独居の80代女性、ペギーさん。

マネージャーからこの仕事が持ち込まれたとき、ペギーさん宅には洗濯機も掃除機もないと聞いてビックリしました。

イギリスでは洗濯機はふつうキッチンに置かれますが、キッチンが狭すぎて置く場所がないそうなのです。

ペギーさん宅を先週はじめて訪れてナットク。

 

実際のペギーさん宅の画像はUPできないので、似たような家  をグーグルのストリートビューからお借りしてきました。

外から見ると一見『準一戸建て』ですが、じつはペギーさんの住居は2階部分のみだったんです。

玄関ドアを開けると、真直ぐ2階に通じる階段があるだけで。

1階は別のお宅で、出入りは横のドアからします。

 

2階つまりペギーさんの住居には、居間、寝室、狭いバスルーム、狭いキッチンがありますが、

キッチンは3畳もないような狭さなので、洗濯機が置けないのもうなずけました。

そして、とにかく、どこもかしこもホコリやべたべた汚れで汚い・・・

 

でもそれには理由があって、ペギーさんは2年前に脳溢血で倒れ、半身が不自由になりました。

そんなペギーさんを高齢のご主人が介護していましたが、今年の5月、ご主人がお亡くなりに。

ご主人が亡くなってからは複数の(2~3人)コミュニティー・ナースが一日に4回(朝・昼・夜・ベッドタイム)訪問して、

ペギーさんの介護(清拭・おむつ交換・着替え・食事・薬の服用など)をしているそうです。

朝はナースがトーストかシリアルを飲物とともに出し、昼食はパック入りの温かい食事が届けられ、

夕食はまたナースが、サンドイッチかなにか簡単なものを作って出します。

ペギーさんは今のところ歩くことも立つこともできず、テレビが見られるよう居間に設置されたベッドでずっと過ごします。

買物は若い隣人が代行してくれています。

ナースたち、ソーシャル・ワーカーあるいはサポート・ワーカーの私が来ている間以外は

一人ぽっちで、テレビを見たりうたた寝したりして過ごしているようです。・・・

 

緊急時の連絡のためベッド脇の届くところに電話があるとはいえ、これはかなり寂しい状況だな・・・と、切なくなってしまいました。

誰にでも起き得る状況です。

たとえ夫婦仲良く歳をとっても、いずれはどちらかが先に逝き、ひとりが必ず残される。

最後まで自分の面倒は自分で見つつ、ある日突然ポックリ逝ければ最高ですが、そうなる保証はありません。

むしろ、そうならない可能性のほうが高いかも・・・

医学が発達して延命はできるようになったものの、多くの場合、問題を抱えつつの長生きですから。

こう言っては語弊があるかもしれませんが、その場合はあまり楽しくない、嬉しくない長生きです。

 

私の父は二度目の脳溢血のため66歳で亡くなりました。

最初の脳溢血は、59歳のとき。

その59歳の誕生日を、私は来年、迎えます。

若い頃は自分の老後や死なんて想像もできませんでしたが、アラカンの今はものすごく現実味を帯びてきました。

『ぴんしゃんころり』が理想ですが、こればかりは自分ではどうにもなりません。

少しでも長く自分の足で歩けるよう、せいぜい散歩を欠かさないよう心がけます。

 

ペギーさん宅に話を戻しますと、先週は掃除機がなかったので掃除用の柄の短いブラシとちりとりで掃き掃除し、

あとは油染みたガンコな汚れがどこもかしこもべったりのキッチンをこすって終わりました。

その後ソーシャル・ワーカーが中古の掃除機をどこからか持ってきてくれたので、今日はすべての部屋と階段の掃除機かけ。

(最後に掃除機かけたのは何年前!?)というようなひどい状態だったので、ようやくすっきりしました。

亡くなったご主人、きっとペギーさんの介護で手一杯で、掃除まで手が回らなかったのでしょうね。

洗濯は洗濯機を置くスペースがないので、ずっとコインランドリーでまかなってきたそうです。

実は先週、はじめてペギーさん宅に行く日の前日になって、マネージャーから打診されたんです。

「ペギーさんの洗濯物が溜まっているので、時間を延長してコインランドリーに行ってくれないか」と。

でも私、コインランドリーは一度も使ったことないし、どこにあるかすら知らないので断りました。

なので洗濯物は、副マネージャーがコインランドリーに持って行って洗濯したようです。

掃除していると、1時間半なんてあっという間ですね。

遅々としか進みませんが、少しずつきれいにしていくのは嫌いじゃないので、頑張って続けます。

 

暮らしぶりから判断するに、失礼ながらペギーさんには資産が無く、そのためソーシャル・サービスが介入し、

ペギーさんを公費で介護している様子。

現在は一日に4度もナースに来てもらっていますが、それは一時的な措置なのか、それともずっとなのか・・・

ずっとなのだとしたら、それはきっと現在の介護方法の方が、ペギーさんを介護施設に入れるよりは安上がりだからでしょう。

介護施設で暮らすには、湯水のようにお金が必要ですからね・・・

先々を考えるとウツウツしてしまうので、故意にでも考えないのが一番なんですけどね・・・

 

《 関連記事: 老後の沙汰は、カネ次第      》

 

ただ私が思うに、ペギーさんの介護は専門職のナースを使わずとも、訪問介護ヘルパーでまかなえるはず。

なのでペギーさんの介護は、いずれは外注(?)に出されるんじゃないかと思います。

(ちなみに私はサポート・ワーカーなので、介護には一切ノータッチです。)

 

ペギーさんを見ていて自分の将来の喜ばしくない可能性に気づかされ、

ついあれこれ想像してしまう私でした。

 


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