スーエットですよ、スウェットではなくて。スエットでもいいですが。
(スウェットで検索すると、衣料関係ばかりが出てきました。
)
新年早々料理ブログに転向したわけではありませんが、料理関連の記事をもうひとつだけ。
日本では見たことなかったイギリスの食材のひとつに、スーエットがあります。
主にダンプリング(団子)とか、蒸して作るプディングの生地に使われるものです。
スーエットは家畜の脂肪分と解釈していたので、自前の脂肪をじゅうぶん備蓄している私は、ほとんど買ったことがありませんでした。
過去27年間に一度だけ買った覚えがありますが、使い切る前に賞味期限が過ぎたので捨ててしまったような。
スーエットは、乾燥され小麦粉を混ぜられて常温保存できる状態のものが、スーパーで箱入りで売られています。

近年のヘルシー志向をうけて、ベジタブル・スーエットも出ていたんですね。しかも脂肪分30%カットのまで出ているなら、私にも抵抗なく使えそうです。

ちなみにお値段は、動物性脂肪のも植物性脂肪のも、今日の時点で240g入りが1.6ポンド、約225円です。
スーエットについてよくは知らなかったので調べた結果、ケンネ脂というものであることを学びました。
(画像はこちらから拝借。)

(カタカナ表記はスエットが主流のようですが、私は発音により近い気がするスーエットを使用していますのでご了承ください。)
日本語版ウィキのスエットには簡単な説明しかありませんが、詳しいページを見つけたのでリンクを貼らせていただきます。
イギリスの食研究家・羽根則子さんという方のサイトのページです。
イギリスの食、イギリスの料理&菓子 / 英語でレシピを読む! ~ 食材09 : ケンネ脂 ~
その前の投稿には、クリスマス・デコレーションされた2016年のロンドンの画像がいっぱいで、田舎暮らしの私にはいい目の保養になりました
なので皆さまもぜひどうぞ
ロンドンのクリスマス 2016 / Happy Christmas from London 2016
スーエットについて調べていたとき『スーエットはイギリスの伝統的料理に使われる食材』との記述が何度か出てきました。ということは、
ヨーロッパ大陸やアメリカでは手に入りにくいんでしょうか?今度ドイツに行ったとき覚えていたら、スーパーで探してみようと思います。
スーエットが使われる、イギリスの伝統的料理の例です:

スポッテド・ディック(Spotted Dick)、病院に勤めていたとき、よく患者さんのデザートに出てきました。普通のスポンジケーキかと思っていましたが、あれ、
スーエットを入れて蒸して作られていたんですね。ひとつ勉強になったわぁ。

(ちなみにスポッテド・ディックという妙な呼称は、“ディック”が隠語でペニスを意味するため、“スポッテド=斑点のある”と相まって、笑いダネになってきました。
)
長々と自分が使っていない食材スーエットについて書いてきましたが、それはなぜかというと、昨日の夕食に煮込みソーセージを作ったからです。
それにスーエットを使わないダンプリングを入れたため、スーエットのことを思い出したので。
私の母はときどきすいとんを作ってくれましたが、いうなればこれは、“洋風すいとん”かと。

スープはとろみをつけませんでしたが、ダンプリングの中はスポンジ状なので切ると汁気がよく吸われ、スープも完食できました。 
スーエットを入れたダンプリングならもっと美味しいのかもしれませんが、これはこれで十分美味しいと思います。
とぉ~ても簡単なので、皆さんもうご存知かもしれませんが、一応レシピを。
ダンプリング(約4人分)
薄力粉140g、ベーキング・パウダー10g、塩こしょう少々、好みのドライ・ハーブ小さじ2くらい、溶き卵1個分、オリーブ油小さじ1をボウルに合わせる。
牛乳をごく少量ずつ加えながらよく混ぜ合わせ、ひとかたまりになってボウルから離れる固さにまとめる。
ピンポン球くらいの大きさに丸め、スープの上に少しずつ離して落とし、蓋をして30分ほど弱火で煮る。途中で一度上下をひっくり返すこと。
2食分できてしまったので、今夜もダンプリング入り煮込みソーセージです。
よろしかったらお試しくださいね! 